インフルエンザやノロウイルスで会社・仕事を4日以上休んだら傷病手当金を申請しよう!その方法とは?

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 会社で働く人が病気や怪我で一定期間欠勤を余儀なくされた場合、傷病手当金の申請をすることにより賃金のおよそ2/3の額が保障されます。我々にとってメリットしかない制度であり受給しない理由は何もないですから、条件に該当する人はどんどん申請するべきと考えます。
 本稿では傷病手当金の受給条件と申請の仕方について紹介していこうと思います。

 

傷病手当金受給のための5つの条件

社会保険に加入していること

 国民健康保険には傷病手当金はありません。協会けんぽなどの社会保険の被保険者であることが傷病手当金受給における絶対の条件となります。

業務外の病気や怪我であること

 仕事の時間外で起こった病気や怪我についてのみ傷病手当金が支給されます。逆に、出退勤中や就労中の怪我などについては労災の管轄となります。

労務不可能であること

 仕事をすることが不可能であるから、それに対する保障として傷病手当金が支払われます。従って、労務不能を証明するため傷病手当金の申請書に医師の一筆が必要となります。この医師による診断がなければ傷病手当金の受給は不可能です。

4日以上連続で仕事を休んでいること

 傷病手当金では休み始めの3日間は待機期間として扱われ、受給対象外となります。例えインフルエンザで休んだとしても3連休では傷病手当金は支給されず、4日以上連続で休んで初めて受給の条件を満たすこととなり、その4日目分からが支給対象となります。
 また、傷病手当金においては公休日もカウントされます。すなわち、土日が公休日で土曜日にインフルエンザを発症、土日月火と欠勤したとしたら、公休日も待機期間として扱われ火曜日は支給対象となります。見落としがちですので覚えておきましょう。
詳しくは後述します。

会社から給与の支払いがないこと

 傷病により休んでいた期間の給与が支払われていないことへの保障の意味での傷病手当金ですので、欠勤期間に給与の支払いがないことも受給条件の一つとなります。すなわち、有給休暇や会社独自の保障制度を利用していた場合などには、有給を使った日は支給対象外となります。

 

傷病手当金の支給期間における条件

 上記において「4日以上連続で仕事を休んでいること」との受給条件を記しました。受給額の増減に関わる重要な事象ですのでしっかり覚えておきましょう。

最初の3日間は支給対象外(待機期間)であること

 つまり、4連休して初めて1日分の傷病手当金が支給される条件を満たすということです。

土日祝日の公休日やシフト上の休みの日も「傷病によって会社を休んだ日」として含めて良いこと

 例えば「土曜日にノロウイルスを発症、土日月が公休日、火は欠勤で計4連休した」という場合、実質会社を休んだのは火曜日だけですが公休日を含めると4連休になっていますので、たった一日会社を休んだだけで傷病手当金を受け取る条件を満たしたこととなります。そういう奇跡的なルールになっています。

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 従いまして、土日が公休日として「土日、月火水木金、土日」と9日間連続で傷病で休んだ場合、実質欠勤したのは平日の5日間だけでしょうが、傷病手当金受給の条件上は公休日を含む9連休ということになります。ですので、5日間の欠勤であるにも関わらず6日分(9日間-待機期間3日間=6日分)の傷病手当金を受け取る権利が生じることとなります。なんともありがたい制度です。
 言ってしまえば、木曜日まで休んだらどうせなら金曜日も休んだほうが得ということになります。

 

傷病手当金を受け取ることのできる具体的な病気や怪我とは?

 結論から言ってしまえば、何でもいいです。要するに医師が「療養を要する」と一筆書いてくれさえすれば傷病手当金を受け取ることができるというわけです。

 従いまして、軽いところでは「風邪」でも傷病手当金を受け取ることは可能です。「風邪をこじらせた」とか「熱が下がらなかった」とか言って4連休以上すればいいのです。現実的なところでは「インフルエンザ」「ノロウイルス」「何らかの感染症」「ぎっくり腰」あたりでしょうか。

 うつ病や抑うつ状態でも傷病手当金の受給は可能です。仕事が辛くて仕方ないという人は、衝動的に辞めてしまったり心身に異常をきたしてしまう前に傷病手当金を受給しながらゆっくり療養することを選択肢に入れることも必要なのではないかと個人的には思います。

 

傷病手当金申請の流れ

1. 傷病手当金の申請書を入手する

 会社にお願いするかこちら(協会けんぽ)からダウンロードするかして申請書を入手します。簡単です。

2. 必要事項を記入する

 氏名、住所、生年月日、社会保険番号(保険証に記載されている)、振込口座番号などを記入します。

3. 病院に行き先生に申請書に記入してもらう

 診察してもらった医師に傷病手当金の申請書を書いてもらいます。手渡して「これ、書いて下さい」と言うだけです。二つ返事で書いてくれます。

 もし、病気が発症した時に病院に行かずに自宅療養で治ってしまった場合は、イチかバチかでその旨を伝えてみましょう。「○○の症状で会社を休んでしまったのですが、病院を受診していません。傷病手当金を申請したいのですが、書いてもらうことは可能ですか?」
 書いてもらえたらラッキー、書いてもらえなかったら病院を変えてみてそれでも駄目だったら諦めましょう。

 ちなみに、傷病手当金意見書交付料として保険適用、一通につき300円かかります。意外と安いです。

4. 事業主証明欄に記入してもらう

 傷病手当金申請書には会社に書いてもらう欄があります。申請期間において「会社を休んでいること」「給与の支払いがされていないこと」の二点についての証明です。

 ちなみに、私はこの欄は空白のままにして協会けんぽ(全国健康保険協会)に郵送したことがありますが、傷病手当金は無事に受給されました。恐らく協会けんぽから会社に確認の連絡が行き「会社を休んでいること」「給与の支払いがされていないこと」の確認がされての支給決定だったのだと思いますから、会社に書いてもらってから郵送したほうが先方の手間がないです。

5. 管轄の協会けんぽ支部に郵送する

 各都道府県に協会けんぽ支部がありますので郵送します。持ち込みでも構わないようですが、殆どの人は郵送に頼ることとなると思います。

6. 支給決定通知を待つ

 書類に不備がなければ1週間から2週間ほどで自宅に支給決定通知が届きます。支給額と振込日が記載されています。気長に待ちましょう。

 ちなみに書類に不備があった場合には自宅に申請書が返送されてきますので、直して再送すれば大丈夫です。

 

その他、傷病手当金に関する知識

受給期間は最長で一年半

 3日間の待機期間の後は一年半に渡って傷病手当金の受給が可能です。もちろん、傷病手当金の申請書に都度医師の意見を書いてもらい、療養を要することが証明できなければなりません。その場合、インフルエンザやノロウイルスで一年半も休むはかなり難しいでしょうから、何らかの怪我や精神的な病によって療養することとなるでしょう。

 

受給の時効は2年間

 傷病手当金の時効は二年間ですから、二年以内に傷病によって長期欠勤を余儀なくされた場合には受給する権利があります。昔の病気を医師が診断してくれるのかどうかなど問題はあるでしょうが、例えば、申請書に医師の一筆を書いてもらっていたが提出する忘れていたという場合には2年以内のものであれば有効であるということです。

受給額について

 受給額はおよそ給与の2/3の額です。
 厳密には、平均報酬日額の2/3の額とされます。平均報酬日額とは4月、5月、6月の給与の平均額(残業代や交通費含む)によって等級が与えられて決定されるものですが、厳密に考えたらキリがないのでおよそ2/3と覚えておけば間違いないです。

 もし、戦略的に傷病手当金受給を発動しようと考えるなら、4月、5月、6月に残業をしまくって平均報酬日額を引き上げてから傷病によって長期間休むことによって受給できる傷病手当金の額も引き上がることとなることは覚えておいて損はないでしょう。但し、同時に社会保険料も増えますから「7月から一年間は一切の給与を受け取らず傷病手当金で暮らす」くらいの覚悟がなければ残業した努力が社会保険料として消費されてしまう可能性があるというデメリットもあります。

 余談ですが、社会保険料を低く抑えたい人は4月、5月、6月になるべく残業をしないで給与を抑えておくことによって、以降一年間の社会保険料が安くなることとなりますので覚えておきましょう。

関連サイト:
傷病手当金支給申請書ダウンロードページ – 協会けんぽ

 
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