懲戒解雇されても再就職するための3つの知識と経験者からのアドバイス

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 いきなり私事ですが、新卒で入社した会社から二ヶ月間に渡って失踪。就業規則に記載されている「二週間以上の無断欠勤」の事由によって懲戒解雇されました。

 ですがその後、何の問題もなく就職をすることができました。

 懲戒解雇とは、社会人にとって最も重い罰です(ちなみに公務員の場合は「懲戒免職」と言い、意味は同じです)。まずは、その事実を厳粛に受け止めなければなりません。それ相応のことをして懲戒解雇(懲戒免職)へと至ったのだと。

 しかしながら、我々は生きていかなければならない。つまりは下を向いている暇なんてない。大部分の人は再び就職しなければ生活できないのです。

 懲戒解雇をされても再び就職できるよう、経験者たる私からアドバイスを送ろうというのが本稿の論旨です。

 

離職票に「重責解雇」と書かれているけど、就職先に知られてしまうの?

 何らかの事由によって懲戒解雇されたあなたがまず手にするのは離職票です。
 離職票をハローワークに提出することによって、失業手当を受け取る準備がなされます。

 ところで、離職票を注意深く見てみると退職事由が「重責解雇」となっていることに気づくと思います。
 重責解雇とは、要するに懲戒解雇のことです。
 離職票にはあなたが前職を「懲戒解雇された」ことが律儀にも記されていることになります。

 ですが、安心して下さい。

 この重責解雇との記載はハローワークにおける事務処理のための記載ですので、これから行う就職活動においては志望企業に知られることはありません。
 ハローワークが斡旋する仕事でも同様、ハローワークが重責解雇の旨を志望企業に教えることは絶対にありません。再就職先に提出を求められることもありません。そういうルールになっています。

 ですから、再就職のために恐れることなくハローワークを活用して大丈夫です。

 

懲戒解雇されたことを履歴書に正直に書くべきなの?

 履歴書には退職事由を書く欄はありませんが、慣習上「一身上の都合により退職」などと退職事由を書くことになっています。
 ここで問題になるのが、懲戒解雇された事実を履歴書に書くべきかということです。

 これには賛否両論ありまして一致した見解やセオリーがないのが実情なのですが、ここに双方の考え方と私の例を挙げておきますので、ご自分なりの戦略で臨むのが良いかと思われます。参考にして下さい。

「履歴書に書くべきだ」派の意見

事実は事実だから
 懲戒解雇されたにも関わらず「一身上の都合により退職」と書くとなると、嘘をつくことになります。
 嘘は絶対に良くないという意見。

嘘をついてバレたら経歴詐称で解雇になる
 もしも懲戒解雇されたことを隠して入社し、何らかのきっかけによってそれがバレた場合、経歴詐称で再び懲戒解雇される可能性もあります。
 そうなるくらいなら懲戒解雇された事実を隠さずに、反省の態度を見せながら堂々と就職に臨むべきだという意見。

「履歴書に書かなくていい」派の意見

公的な処罰ではないため
 懲戒解雇は刑事罰ではなく単なるいち企業からの私的制裁であるため、記載する義務はないという意見。

就職が難しくなるため
 懲戒解雇という社会的に極めて重い罰を受けた人物をわざわざ雇う会社はほとんどなきに等しく、就職活動が難航することは必至。
 バレる可能性もそれほど高くないので、現実的に考えて隠したほうが無難であり賢明であるという意見。

わざわざ書く必要はないため
 履歴書には「退職」とだけ書いて、面接の際には嘘にならないように上手に回答すれば何の問題もないし経歴詐称にもならないという意見。

 

私の体験談と見解

懲戒解雇の事実は隠して就職に臨んだ
 私は履歴書には「一身上の都合により退職」と書いて就職に臨みました。つまり、懲戒解雇の事実を隠し、嘘をついたことになります。
 面接でも懲戒解雇の事実は一言も話しませんでした。

 それで晴れて採用となりました。

 嘘をついた場合に恐いのは、バレるリスクです。
 ですが、これに関しては「バレて再び解雇になったり採用にならなかったりしたら、それはそれで仕方ない」と割り切ることが肝要なのではないかと思います。
 まずは目の前の生活を安定させ、不安を解消させることに目を向けましょう。

 それに、履歴書に書かないからと言って、あなたが反省していないということにはなりません。自信を持ちましょう。

懲戒解雇がバレない3つのコツ
 私の場合、全くバレなかったのですが今になって思えば「前職と離れた場所にある会社だったこと」「前職と関係ない職種だったこと」「小さな零細企業だったこと」の3点が功を奏したのかもしれないと思っています。
 あくまでも個人的な見解です。

 「前職と離れた場所にある会社だったこと」「前職と関係ない職種だったこと」によって、友人や同僚、知人や噂によってバレるリスクがかなり低く抑えられます。
 「小さな零細企業だったこと」によって、絶対的な人の出入りや情報量が少なく、前職から情報を聞き出したり(後述しますが違法です)されるリスクも抑えられるというわけです。

 

会社は前職に問い合わせて懲戒解雇の過去を知ることができるの?

個人情報保護法によって完全に違法化

 昔は前職から情報を得ることは常套手段だったと聞きますが、今では個人情報保護法の施行によって完全に違法となりました。転職者の経歴は個人情報にあたります。

 従って、新しい就職先が前職にあなたの経歴や勤務態度などを問い合わせるのは違法行為であり、前職が懲戒解雇の事実を漏らしてしまうのも同じく違法行為となります。
 この法整備により、前職への個人情報の問い合わせはかなり減ったようです。

 しかしながら、いまだに前職への問い合わせをしている企業がゼロではないというのも事実です。
 運悪くこういった企業に当たってしまったら潔く諦めるしか手はありません。相手は違法行為をしている企業ですから、そんなモラルのない会社に入社しなくて良かったくらいに思っておきましょう。

大企業よりも中小零細企業のほうが融通が利きやすい

 繰り返しになりますが、狙い目は大企業よりも中小零細企業です。
 大企業においては懲戒解雇の過去がバレた場合には就業規則やルールによって厳格に処罰されることとなります。
 ですが、街の中小零細企業であれば「勤務態度が真面目だから」と見逃してくれる可能性があります。万が一経歴詐称で解雇となるにしても「君の生活もあるだろうから」と懲戒解雇ではなく整理解雇として扱ってくれるかもしれません。

 もちろん、その温情を逆手に取るというわけではありません。
 過去は過去としてきちんと反省し、来たるべき未来をきちんと築いていきましょう。

 

その他の疑問

失業手当はもらえるの?

 懲戒解雇であっても失業手当は受給できますので安心して下さい。
 ただし、失業手当の受給に際しては、懲戒解雇は自己都合退職と同じ扱いです。

 つまり、離職票をハローワークに提出してから受給までに3ヶ月の待機期間が設けられ(つまり、受給開始は離職票の手続きから3ヶ月後となる)、受給期間についても自己都合退職同様、会社都合退職者(リストラや倒産など)よりも短く設定されています。

退職金をもらえる権利はないの?

 前職に退職金制度があったとしても、懲戒解雇となってしまうと退職金は一円ももらえません。
 退職金とは、労働者が積み立てていたものを退職時に受け取るものではなく、会社からの善意で支払われるものだからです。

 私も退職金を本来ならばその時点で50万円程度受け取れるはずでしたが、懲戒解雇であったために灰燼に帰してしまいました。残念ですが仕方ありません。