人生というやつは、なかなかすんなりとうまく行くようにはできていないようです。
子供の頃は、人生はエスカレーターだと思っていました。
学校を卒業して、働いて、20代で結婚して、いろいろありながらも真っ直ぐに歩んでいくのだろうなと漠然と思っていた気がします。
間違っても、最初の就職で挫折し退職、次の職場から逃亡、二度も転職をすることになるなんて、あの頃の純真無垢な私は想像さえしなかったでしょう。
人生はエスカレーターどころか、真っ直ぐな階段でさえなかった。
もっとぐにゃくにゃした何かだった。
とは言え、正解がないのも人生のおもしろいところ。
私は二度の転職の過程で、自分が人生に求めるものは何かを考えさせられました。
なぜこうもすぐに挫折してしまうのだろう、と自問自答した結果、稼ぎは少なくて構わないから自分の時間を確保できる仕事へ転職し、現在はなんとか穏やかに暮らしております。
ここ日本という場所は、一つの会社に長く勤めなければならないというような風潮が幅を利かせているように感じます。
だけど、嫌なら辞めてしまえばいい、と私は考えています。
人生、どうにでもなる。会社や仕事なんて山ほどある。テスト&エラーで構わないじゃないか。
以下、仕事辞めたい人が転職を考えたとき最初にすべき7つのことを参考にしてみてください。
1. 次の仕事が決まってから辞める。但し、例外あり
仕事を辞めたい人のほとんどの理由は、不満によるものです。
転職サイトの調査によれば「人間関係」「社風」「仕事内容」「給与」「待遇」への不満が転職理由における本音のベスト5となっています。
不満が募るのはわかりますが、勢いで会社を辞めてしまうのは考えものです。一旦、冷静になりましょう。
辞めた後の無職生活には想像以上の不安がありますし、辞めてしまった後では転職活動における印象がよろしくないです。
会社を辞めることは構いません。いろいろな人生がある。
だけど、辞めるタイミングは、次の仕事が決まってからです。これが鉄則。絶対。
但し、例外が2つあります。
このまま働き続けると心身に支障がある場合
長時間労働のせいで転職活動する時間がない場合もあるでしょうし、パワハラなどの理不尽でメンタルがボロボロの場合もあるでしょう。
働く人の数だけ、それぞれの事情があります。
心身を一度壊してしまうと、復職までに時間がかかってしまう場合もあります。
特にメンタル系の場合は、回復までの期間が長期化する傾向にあり、以前の状態にすぐさま戻れるとも限りません。
今後の社会人としての生活やキャリア形成に暗い影を落とす可能性も考えられます。
早期退職優遇制度が推奨されている場合
会社における何らかの事情で、自主退職が勧められる場合もあります。
企業が推奨する「早期退職優遇制度」には、退職金の増額、再就職支援といった付加価値が付いている場合も多いです。
どうせ退職するなら少しでも良い条件で辞めたほうがいいですから、ご自分のライフプランや家族と相談した上で、早期退職に乗ってしまうのも手です。
2. 転職活動が今の会社にバレることは厳禁
現在在籍している会社には、転職をしていることを絶対に隠し通さなければなりません。
バレてしまったがために不遇な扱いを受けたり、嫌がらせをされたりすることにもなりかねません。
実際にそういった例はたくさんあります。
隠しているつもりでも、なぜバレてしまうのか。
大きくわけて2つの理由があります。
会社のパソコン閲覧履歴などからバレる
会社のパソコンを使って転職求人サイトを閲覧していたり、応募書類を印刷しているのが見つかり、転職活動が発覚してしまうケースです。
バレないだろう、は甘い考えです。いつ誰が見ているかわかりませんし、社内のインターネット接続を監視している会社もあります。
会社内では転職活動に関わることを一切してはならないと考えましょう。
転職活動のためのイレギュラーな勤怠によってバレる
転職活動が本格化すると、面接や説明会に赴くために欠勤や早退をせざるを得ない状況にもなってきます。
そのようないつもと違う勤怠を察知されてバレてしまう、あるいは追及されてしまうというケースです。
重要なことは、追及されても絶対に口を割らないことです。
仮病や有給を上手に使うこと、会社内では至っていつも通りの勤務態度を取ってカムフラージュすることが大事です。
3. 会社を辞める意向は、まず直属の上司に伝えること
内定が決まったり、もう限界と感じたり、会社を辞める理由は人それぞれでしょう。
それでも会社を辞める決心をしたら、まずは「直属の上司に退職の意向を伝えること」が原則となります。
仲の良い同僚や後輩に「辞めるんだよねー」なんて、ついなんとなく漏らしてしまいがちなのですが、巡り巡ってそれが上司の耳に入ってしまった際にトラブルの原因になってしまいます。「本人からまだ何も聞いていないぞ」と。
同様にして、直属の上司を飛ばして人事部などに先に伝えることもご法度です。
この際の「退職の意向」は、「相談」ではありません。「通告」です。
「辞めたいんだけどどう思いますか」ではなく、「辞めます」です。
従って、退職の意思を伝えたなら、もう後戻りはできないと考えましょう。「何があっても退職する意志である」それくらいの覚悟で臨んで下さい。
気の緩みがあると、上司に引き止められたりした時に迷ってしまいかねず、最悪、振り出しに戻ってしまいます。
上司に退職を通告した後は、指示に従って退職手続きを進めていくだけ。
後ろ髪をひかれる必要はありません。
淡々と事務的に退職へ向かうのみです。
4. 家族には早めに相談・説得しよう
独身者であれば、自分の人生を独断で決めてしまっても構わないでしょう。
だけど、家族がいるとなるとそうも行きません。家族の人生をも背負っているわけです。
転職の最大の妨げとなるのが、実は自分の家族であるケースがとても多いのが実情です。
厳しい転職活動を乗り越えて、ようやく内定・採用通知を受け取ったのに、それを妻に伝えたら猛反対。あえなく断念。苦労が水の泡、なんてことが非常によくあるのです。
奥さんも家族を守るために考えて反対をしています。
従って、家族の運命を握るあなたがすべきことは、転職について事前の了承を得てから実際の活動に入ることです。
転職が視野に入り始めた頃にまずは軽く伝えてみて、相手の出方を伺ってみましょう。
賛成してくれるなら、そのまま転職活動に入ればいいこと。
反対されてしまったなら、きちんと説得しましょう。これも転職活動の第一段階と考えて、きちんと説明し、向き合うことが肝要です。
5. 退職の意向は、就業規則に従って書面で申し出ること
前述の通り、退職の意志を直属の上司に伝えるのは、「相談」ではなく「通告」の段階です。
転職という人生における岐路ですから、大いに悩み迷うでしょう。
ですが、仲の良い上司に「転職しようかどうか迷っている」ことを相談するのは絶対にしてはいけないことです。「わかってくれるだろう」はありません。
実際、転職の相談をしたばっかりに孤立してしまったり、最悪のケースでは転職先が決まらないまま退職に追い込まれる場合もあります。
辞めるかもしれない人に友好的に接することができるとは限らないのです。
上司に伝える時期や手段は、原則、就業規則に準じることとなります。
多くの場合、就業規則には「1ヶ月前までに、書面にて申し出ること」との記載がありますから、その通りに事務的に行いましょう。
就業規則がない場合は、民法の規定により2週間前に申し出れば大丈夫です。
この場合も必ず書面にて通達しましょう。
言った言わないの水掛け論になるなどの、後のトラブルを避けるためです。
6. 有給休暇や退職金はあまり期待しないこと
もちろん有給休暇は全ての働く人の権利ですから、退職前にまとめて消化することも可能です。
しかしながら、退職前は引き継ぎなどで忙しく、有給を消化するタイミングがない場合もありますから、あまり期待はしないほうがいいでしょう。
有給を消化することは決して悪いことではありませんが、できるだけ業務に支障のない範囲内で消化することが肝要です。
引き継ぎなど退職に関わる全ての業務を完了させてからゆっくりと休むのなら全く構いません。
退職金については、こちらも大きな期待は禁物です。
数百万円なんて巨額のお金が転がり込むなんてことは滅多にありません。
退職金の額は、勤めた期間に比例するものですから、20代や30代での退職では全く期待しないほうがいいでしょう。
それに加え、「3年以上の勤務から支給」などという要件があったり、自己都合退社では減額になったりする場合も多いです。
有給消化や退職金については、貰えたらラッキーくらいの気持ちでいるのが現実的です。
7. トラブルを起こさないように綺麗に退職しよう
もう辞める会社なのだからと思えば、情熱ややる気はあまり起こらないかもしれません。自分にはもう関係ないや、と思いがち。
わかります、人間だもの。
ですが、立つ鳥、跡を濁さず。
不平不満を言う、遅刻する、過度に権利を主張するなど、好き勝手に振る舞うことはよろしくないことです。
トラブルになるようなことは避け、綺麗に退職することが重要です。
世界は意外と狭いです。同業種への転職ならなおさら。
退職時にトラブルを起こしたりしたことは意外とすぐに広まって、新しい転職先の耳に入ったりするものなのです。
退職までの期間に再優先で行うべきことは、業務の引き継ぎです。
自分がいなくなったら職場の人は何が困るだろうかなど、細やかなところまで考えて引き継ぎを行いましょう。
出勤最終日には、職場に菓子折りを持参して、お世話になった方々へ挨拶に回りましょう。
退職するから関係ない、ではなく、逆に好印象を与えて退職するくらいの気持ちで会社を去りましょう。
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