「探さないでください」正しい失踪宣言書の作成の仕方とは?

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 世界から人が一人消えるということは大変なことです。
 事件に巻き込まれたのではないか、さらわれてしまったのではないか、今頃最悪の事態になってしまっているのではないか――などと憶測が飛び交い、近しい人は夜も眠れない日々を過ごすことになるでしょう。
 もちろん、あなたが黙って家出・失踪をした際には身内の者は警察に捜索願を出すでしょう。事件性が高いと認められれば警察は積極的な捜索に乗り出します。

 しかし、あなたの部屋にあなたが書いた「失踪宣言書」が残されていた場合、話が変わってきます。

 

失踪宣言書とは?

 失踪宣言書によって、他ならぬ自らの意志で家出・失踪を画策し実行したという意思表示をすることができます。
 誰かにさらわれたとか、やんごとなき事件に巻き込まれたのではないという表明になるのです。

 失踪宣言書の要件は下記3点です。

 ・失踪日時と氏名
 ・自らの意志で失踪する旨
 ・自殺の意志はない旨

何に書けばいいの?

 何でもいいです。
 A4の白紙がポピュラーですが、家にない場合もあるでしょう。スーパーのチラシの裏とか、会社の資料の裏とかでも構いません。
 重要なことは意志が表明されていることです。

捺印は必要なの?

 必要ありません。
 失踪宣言書は役所に受理されるべき公的文書ではなく「失踪しますよ」という意思表示のためだけのものなので、氏名さえ書いてあれば充分です。

メールとかLINEでもいいの?

 意思表示できさえすればいいのでメールやLINEで近しい者に知らせても構いません。

 但し、失踪の目的は「見つからないこと」です。
 メールやLINEを送信したら返信が気になってしまうのが人情というもの。
 返信がなかったら「心配してくれないのか」とがっかりするでしょうし、返信があったらあったで説得されて帰ってしまう可能性が大きいです。
 携帯電話やスマートフォンで失踪宣言を送信する場合には、送信直後には当該携帯電話を破壊するとか、家に置いて出ていくとか、返信が気にならない手段を講じることをおすすめします。

 どうしても手放す勇気や踏ん切りがつかないのであれば、やはり書面での書き置きが推奨されます。

「探さないでください」と書くだけでもいいの?

 映画やドラマなどでたまに見かける「探さないでください」の書き置きですが、これも立派な失踪宣言書とみなすことができます。失踪を仄めかすに足る文面です。
 但し、「探さないでください」だけでは書き置きを読んだ人がまず想起するのは自殺のリスクでしょう。自殺企図をするつもりはない旨も必ず書き加えておきましょう。

 

失踪宣言書の効果

 失踪宣言書を残しておくことによって「事件性がなく自らの意志で行動している」ことを示すこととなります。
 これはすなわち警察の出る幕がないということです。

 つまり、失踪宣言書を残しておく最大の効果は「捜索願が受理されない」ということに尽きます。

 それはあなたが少なくとも警察には追われなくて済むという自由を手にすることであり、身内や周囲の者に余計な心配をかけないという優しさでもあります。
 連絡も取れないしどこにいて何をしているのかもわからない中で、少なくとも自殺企図の恐れがないと明示してあることは身内の者に対して幾許かの安心を保証することにもなりましょう。

 

失踪宣言書を忘れてきてしまったら

 失踪というものは衝動による実行力が大半を占めます。
 私も過去に行方をくらました際には、何に追われているわけでもないのに「とにかく逃げなければ」という思いで頭の中が満たされて、2ヶ月間の失踪生活に突入しました。
 もちろん衝動的なものだったし、失踪宣言書などというものも知らなかったので、失踪宣言は誰にもしませんでした。

 失踪宣言書を書くのを忘れてしまった場合、そのままにしておくのが賢明です。
 必ず宣言しなくてはならないものでもないですし、後でメールで送付するというのも間抜けです。前述の通り、そのメールがきっかけで説得に応じることになってしまっては相手の思う壺です。

 警察に探されるリスクや身内にかける心配は大きくなりますが、仕方のない事だと割り切って自分本位で失踪を続けるのが良いと思います。

 事実私は2ヶ月後に警察に見つかったのではなく、自らの意志で家に戻りました。

 

まとめ

 失踪宣言書には下記の3点を書こう。

 ・失踪日時と氏名
 ・自らの意志で失踪する旨
 ・自殺の意志はない旨

 但し、必ず書き残しておかなければならないわけでもないし、公的な文書でもない。何かの効力を発揮するものでもありません。

 ただ「自らの意志で家出・失踪をする」という意思表示のためのものであり、失踪宣言書を書き残すか/書き残さずに失踪するかは各人の判断に委ねられます。