仮病で休暇を得た際に外出することは、かなりの危険を伴います。
生き生きと買い物を楽しんでいるところなどを同僚に発見されたとなれば、仮病がバレてしまうことにもなりかねないためです。
仮病における唯一にして致命的なリスクは、「仮病がバレる」という一点に尽きますので、外出する際には、敵国に侵入するスパイのごとき、いや、それ以上の警戒が必要です。
外出したい気持ちと行動のリスク
確かに、せっかくの休日ですから、外出したくなってしまうのは当然です。
湿った部屋の中で罪悪感に苛まれながら、「あー明日は行かなきゃなー」などと鬱々と思考を巡らしながら布団にくるまっているのは不健康の極みとも言えますし、精神衛生上の悪循環に陥ってしまいがちです。
従って、そういった場合、思い切って外へ出てみましょう。
もちろん、いきなり「東京ディズニーランド」に出かけるというのは、考えものです。
たしかにディズニーランドに行けば、気分も晴れやかになるでしょうし、楽しい時間を過ごした後に心機一転、翌日から気持ちを切り替えて仕事に取り組むことができるでしょうが、なにしろ、リスクが高すぎます。
どこで誰に見つかるかわからないですし、同じく仮病で休んだ同僚に発見されるならまだしも、事前に申請した有給休暇、あるいは午後休を満喫する上司に見つかってしまっては、一巻の終わりです。
「おい君、今日は風邪で休んだんじゃなかったかね?」
「いや、あの、病院に行く途中でして」
「病院? ここのどこに病院があるっていうんだい」
「それは、あの」
「ふん。仮病の奴に、夢の国で出会うとはね。今頃君は、熱にうなされて夢も見れない状態だと思っていたんだが」
こういった気の利いたことの言える上司がいればいいのですが、とにかく、仮病中の東京ディズニーランドは危険であるということです。
「病院に行く途中です」は鉄壁の守備
上記の例でもわかる通り、仮病中に外出するコツは、「病院に行く途中です」あるいは「病院の帰りです」と言い訳ができるかどうかにかかっています。
どんなに口うるさい上司に見つかって、「こんなところで何やってるんだ」と攻撃を仕掛けられても、「病院に行く途中です」と冷静に返答すれば、大抵の場合、「そうか」とそこであっさり会話が終了します。
従って、娯楽・観光的な要素がある場所へは、そのリスクを考慮すると、行かないほうが無難であると言えるでしょう。仮病中においては、「ツタヤ」でもちょっと危険なレベルに入ります。
もちろん、「実際に病院に行ってその帰りにツタヤに寄った」という場合でも、見つかった際には訝しげな目で見られますから、どうしてもツタヤに行きたいという場合は、自前にレンタルするものを決めておき、道中や店内では残像すら見えないくらいに迅速に行動する必要があります。
また、「病院に行く途中です」と「病院の帰りです」のどちらがいいかということになると、状況にもよりますが、「病院に行く途中」をおすすめします。
「病院の帰り」だと、「どこの病院に行ったのか」だの「どのような診断を受けたのか」だの、面倒で余計なことを尋問される可能性があるからです。
東京ディズニーランドに行ける例外事例
散々に「東京ディズニーランドがどうのこうの」とか前述してきましたが、もちろん、「東京ディズニーランドに遊びに行くために仮病を使った」場合は、勇み足で東京ディズニーランドに赴くべきです。
見つかるリスクへの最低限の対策は必要でしょうが、「東京ディズニーランドに遊びに行くために仮病を使った」にも関わらず、仮病がバレることを恐れて東京ディズニーランドに行かないということになると、何のための仮病だったのかわからないですので、積極的に行くようにしましょう。
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