【無駄】会議を今すぐ廃止すべき3つの理由【無意味】

 「会議は時間の無駄であり、その原因は社長による意味のない長話によるもの」である。零細企業2社に勤めた経験から私が言えることだ。
 全ての会議が無駄であるとは言わない。
 だけれども、企業のトップ自身がその会議を全く無駄なものにしている現場を度々見てきたのだった。

 議題については冒頭の5分程度でそっちのけ。
 あとは、トップが延々と自分の理想だの思考だの伝聞だのを喋っているだけ。実のある話はひとつもない。それは今後の計画でさえなく、単なる理想。2時間くらい一人で喋っていることもある。聞いているのは社長の腰巾着だけ。なんて無意味な時間だ。早く終われ。残業代だって出るわけないんだから早く帰らせてくれ――。

 上記は私の経験だが、星の数ほどいるサラリーマン各々の心の中に、会議という害悪に対する様々な思いがあるであろうことは想像に難くない。

 会議とは、いわば会社や大きな団体が自己満足のために習慣的に行っている非常に身勝手な中毒行為である。

 デイヴ・バリー(作家)

 そう、会議は無駄である。
 その理由を3点挙げていこう。

 

1. 仕事が中断される

 殆どの人が会議を嫌がるのは、仕事が中断されるからである。
 つまり、会議というものは、社員の「仕事をしたい」というやる気を蹂躙してまで開かれるものなのだ。
 その「仕事をしたい」は「仕事を早く片付けて帰りたい」ということかもしれないが、いずれにしても社員の意欲を削いで開催されるものには違いない。

 おおよその会議における目的は、「情報を共有することにより社員の意欲を高める」ことである。
 しかしながら、社員は自分の仕事を中断して、出席する意欲の向かない会議に参加させられている。
 つまりは、そもそも社員のやる気を高めるための会議だったはずが、会議によって社員はやる気を削がれているのである。なんたるパラドックスだ。

 会議自体が悪いのではない。素晴らしい会議もやろうと思えば出来るはずだ。
 だけど、現状、殆どの会議は蛇足だ。無用の長物だ。
 そんな何の生産性もない会合にだらだらと自分の時間を費やされるのが苦痛なのである。

 仕事が多すぎる・終わらない人に送る、仕事を減らすためのたった一つの解決策

 

2. 効率的な情報伝達手段ではない

遅い人のペースに合わせて進められる

 会議は、その場にいる人の中で最も動きの鈍い人のペースで進められる。だから、一人を除いてほかの全員が退屈し、自分たちが十分に活用されていない気分になる。

 デイル・ドーテン(経営コンサルタント)

 

耳で聴くのは伝達手段としては効率的ではない

 会議における唯一の目的は情報の伝達である。
 会議室に一同に会し、報告者が手元の資料を読み上げる。報告していない者は、報告を聞く。
 その報告に対するちょっとした議論や質疑もあるかもしれないが、基本的に会議とは「聞く」ことである。

 しかしながら、「聞く」という方法は、効率的な情報伝達手段ではないのである。
 自分の目で資料に目を通した方が明らかに速いし、一人で出来る。

 にも関わらず、「集まって耳で聞いたほうが情報をよく吸収できるに違いない」という思い込みが、今日も会議を開かせ、時間の無駄を生産している。

 

パワーポイントによるプレゼンは本質を見失う可能性がある

 会議においてパワーポイントを使用することは一般的なことである。

 だけど、2003年スペースシャトル・コロンビア号の空中分解事故の原因はパワーポイントによるスライドだという見方がある。
 必要な情報が簡略化されたプレゼンテーションスライドにより、原因の見落としが発生し、正確な判断が出来なかったのである。

 PowerPointが危険な理由については、(略)PowerPointでよく見られる「箇条書き」が原因にあります。箇条書きで複雑な情報を書き連ねると、一見するときれいにまとまっているように見えますが、正確な結論を導き出すには向いていないとのこと。

 「PowerPointを禁止するべき理由」をPowerPointで解説|GIGAZINE

 箇条書きリストでは、上部に大きく見出しがあり、その下に箇条書きでその根拠がまとめられている形式が多いが、複雑な情報をそのように単純化して記載してしまうことにより、本質を見失う可能性がある。
 パワーポイントの一枚のスライドに情報を押し込んでまとめろと言うほうが難しい場合もあったりする。

 そう考えると、会議のためにスライドを作る労力も無駄なだけに思えてくる。

 ストレスと向き合う考え方。もう逃げ回らないためのたった1つの解決策

 

3. 無意味な議論に時間が費やされる ―パーキンソンの凡俗法則

 会議が無駄に長引く原因はこれに集約される。
 イギリスの学者シリル・ノースコースト・パーキンソンが1957年に発表した「パーキンソンの凡俗法則」は、「組織は些細な物事に対して、不釣り合いなほど重点を置く」という主張である。

 この法則は、或る会社の幹部が集まって二つのプロジェクトを検討するという架空の物語の形をとっている。一つは原子炉の建設、もう一つは会社の自転車置き場の建設だ。原子炉は複雑で膨大な金がかかるし、専門外の人間が議論したところで困惑を招くばかりだ。だから会議でも積極的に発言する者が少なく、議案は二分半で承諾された。しかし、自転車置き場となると知らない者はいないし、誰もがそれぞれの意見を持っている。「自転車置き場は一時間半ほどかけて議論され、それでも結論が出ず、さらに多くの情報を集めることとして次回に持ち越しされるだろう」と、パーキンソンは書いている。
 これは「自転車置き場の議論」として知られるものだ。あることに費やされる時間はその費用と重要性に反比例する、というのである。

 オリバー・バークマン『HELP! 最強知的”お助け”本』下隆全・訳

 会議において、どうでもいい意味もなく価値もないような議論が延々と繰り広げられる例はないだろうか。
 議論に参加する人間は、自分がその議論に対して付加価値を与えていると上司にアピールし、自己陶酔している。
 だが、その議論に何の意味もないと見抜いている者(自転車置き場の色なんてどうでもいいじゃん、と思う者)にとっては、その拘束時間は苦痛でしかないのである。

 分別のあるリーダーがそこにいればその場をコントロールしてくれるのだが、リーダー自身がその不毛な議論に参加しようものなら一巻の終わりである。
 会議は踊らないし、進まない。終わらない。

 重要なことがさっぱり議論されず、どうでもいいことばかりが延々と議論されがちであること。
 会議が全く無意味である理由のうちのひとつである。

 苦労話をする上司や社長は無能。無能な上司にならないためのたった一つの方法

 

まとめ:会議を今すぐ廃止すべき3つの理由

 ・仕事が中断されることに、参加者は不満を持つ
 ・そもそも会議は、効率的な情報伝達の手段ではない
 ・無意味な議論が長時間されがちである

 結論:全ての会議は廃止してさっさと家に帰ろう。

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