貯金用口座は作るな!口座を分けてお金を管理する3つのデメリット

 貯金の仕方として最も有名で人気のあるもののひとつに「貯金用口座を作る」というものがあります。貯金専用の口座を作ってお給料が入ったら毎月そこに任意の貯金額を移し、積み立てていくというものです。

 ひとつの口座でお金を管理していると、貯金をしたい気持ちがあるにも関わらず口座の残高を見て「まだお金に余裕がある」と無駄遣いをしてしまい、「収入額=支出額」となりがちです。だけど貯金専用の口座を設けて、例えば給料日に自動で貯金用口座に積立てるシステムを構築することによって「普段使いの口座と分けることで貯金を見えなくし、使い込みを防ぐ」「勝手にお金が貯まる」というメリットがもたらされるものです。

 ですが、私は銀行口座を2つに分けて貯金をすることをあまりおすすめしません。本稿の論旨は「なぜ貯金用口座を作らないほうがいいのか」ということです。

 

貯金専用口座を作ることは賢明か? 否

 私はかつて無職になった際に節約を志向することに決め、初めにやったことは銀行口座を一本化することでした。メインで使う口座以外は全て解約したのです。自分が今、いくらお金を持っているのかを一つの口座の中で明確にするためです。

 後に無職から脱却し、本腰を入れて貯金を始めるわけですが、その際も貯金用口座は作らずに一つの口座だけを使ってコツコツと貯めていきました。年収手取り15万円以下、ボーナスなし、一人暮らしであるにも関わらず毎月5万円程度は貯金に回していました。つまりは、口座の残高を毎月5万円ずつ増やしていったということです。

 貯金用口座なんて作らなくても貯金はできる。むしろ、貯金専用の口座なんて邪魔なだけであると私は考えています。その理由を3点、下記で説明していきましょう。

 

1. 貯金用口座を作ると、総資産がわかりづらくなる

 給料日に自動で専用口座に送金し貯金を積み立てていくという戦略は、貯金をする上では最も有効な手段であると私も思います。特に貯金をする習慣のない人や貰った額をついつい全部使ってしまうという人にとっては「自動で貯金ができる」という点は非常に魅力的であり、実践的です。実際、これで貯金ができたという人は少なくないでしょう。

 ですが私にとって口座を分けることは「キャッシュという資産の総額をわかりづらくする」ものです。確かに貯金用口座にお金は貯まっていくことによって貯金ができているように見えるかもしれないけれど、それはただ単に「貯金用口座にお金が貯まっている」という現象が起きているだけであって、本当に現金という資産が増えているかどうかをわかりづらくするものであるように思います。

 貯金用口座の残高は増えているかもしれないけれど、普段使い用の残高は減っているかもしれない。極端な話、貯金用口座にお金は貯まっているかもしれないけれど、貯金に固執する余り普段使いのお金に困窮して消費者金融からお金を借りて生活費の足しにしてしまうという非合理なことが起きないとも限りません。

 私たちが目指すべきは「貯金用口座の残高を増やす」という短絡的なことではなく「貯蓄という名の資産を増やす」という人生設計の確立です。であれば、特に私のように年収の低い家計においては、一つの通帳を見ただけで貯蓄がいくらあるか一目で分かるよう銀行口座はひとつに集約しておくのが得策であると私は考えます。

 「貯金用口座」ではなく「日々の家計管理(家計簿をつけるなど)」によって貯蓄・節約を志向すべきです。

 

2. 貯金用口座を作ると、普段使い用口座がマイナスになるリスクがある

 口座を二つ作り、給与が振り込まれる「普段使い用」から予め毎月任意の額を「貯金積立用」に送金することによって自動的にお金が貯まっていくという戦略が貯金用口座を開設して運用する唯一の意図です。それは普段使い用のお金を強制的に減らすことに他なりません。そこに落とし穴があります。

 世の中には「うっかりしていた」では済まされない事態が存在します。たとえば、残高不足で口座引き落としにしていた公共料金や携帯電話料金、クレジットカード請求額が引き落とし不能になってしまうことは、たった一度のうっかりが人生における重大な打撃となり得るのです。

 私の友人にも「たまたま口座に残高がなかった」「引き落としに指定する口座を間違えた」「もう支払いは終わったものと勘違いしていた」という不運な理由で社会的な信用を失い、クレジットカードを作れなかったり、ローンを組めなかったりという人がおります。

 従って、そもそもの貯金額が少ない場合や収入が低くて家計が不安定である場合、受け取った給与のうちのいくらかを「貯金用口座」に送金することによって普段使い用の口座残高にとってダメージとなり、生活していく内に残高がマイナスになってしまうかもしれないという大きなリスクがあるのです。しかもそれはお金がなかったのではなくてお金を他の所に預けていたがために起こるトラブルです。

 であれば、最初からシンプルに一つの口座において残高を管理するのが良いのではないかと私は考えます。もしどうしても「貯金用口座で貯蓄の積立をしていきたい」という確固たる意志があるのであれば、普段使い用の口座がうっかりマイナスにならないように「多めの金額を入れておく」「これから請求が来る金額と口座の残高をきちんと管理する」ことが要請されます。

 

3. そもそも使い分けが面倒である

 要するに「普段使い用口座」と「貯金用口座」をわけて運用することは、手間がかかってむしろお金の管理をするのが面倒なものになるというのが私の結論です。面倒だなんて論理的じゃないぞ、と思われるかもしれませんが、それが本音です。

 上述の通り、資産が増えているのかどうかがわかりづらいし、普段使い用口座がマイナスにならないように気を払わなくてはならない。それに加え、何らかの理由で貯金用の口座から普段使い用口座へとお金を移さなくてはならないことがあれば、本来一つの口座でお金を管理していれば発生することのない手間がかかるというわけです。わざわざわけているから、わざわざ移さなくてはならない。

 節約本などにおける世間の教えでは「貯金ができない人はまずは口座を分けましょう」と言われていますが、私は逆だと思います。つまりは、貯金の初心者こそまずは1ヶ月でもいいのできちんと家計簿によって家計管理をする癖をつけ、ある程度資産が貯まってきたら口座をわけるなり、定期預金にするなり、証券会社に預けて資産運用するなりの方が現実的であると思うのです。

 まずは「なぜお金が貯まらないか」の原因を発見すべく、家計の無駄を家計簿という数値化・データ化されたものによって自らの目で発見すること。そして自らの意志と努力によって家計をスリム化していくこと。そうすることによって、節約・倹約が体質となり血となり骨となるのです。

 家計簿を1年もきちんと付けていれば貯金体質・貯金思考になることができ、貯金のためにわざわざ口座をわける必要なんてなくなると私は実体験から感じています。

 
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