財布の中の500円玉を適宜貯金箱の中に入れていくという貯金法が「500円玉貯金」です。それ専用の貯金箱が販売されており、毎日少しづつ投入される500円玉が塵も積もればで満タンになると10万円分になるという代物です。継続は力なりとでも言うのでしょうか。
私は現在、支払いは全てクレジットカード一括払いにて決済し、家できちんと家計簿を付けて支出を月10万円以内に収めることを目指す生活をしているのですが、かつて社会人になりたての頃は500円玉をしていました。500mlのペットボトルにカッターナイフで投入口を作り、そこに500円玉を入れていくのです。会計時にはお釣りで500円玉を貰えるように支払いをし、一日の終わりには財布の中の500円玉を貯金箱に投入する。記憶が定かではないのですが、半年か一年後には10万円くらい貯まっていたはずです。
私の個人的な意見ですが、500円玉貯金は嫌いではありません。毎日貯金箱に500円を投入していく習慣はなかなかの快感をもたらします。しかしながら、人生設計としての貯金を目指すなら500円玉貯金は殆ど役に立ちません。500玉貯金は、貯金と名の付いた遊びみたいなものであると考えましょう。
以下、500円玉のメリット・デメリットを解説していきましょう。デメリットのほうが多めの解説になります。
500円玉貯金のメリット
楽しく貯めることができる
500円玉貯金は合理的な貯金の手段とは言えないものの、楽しい方法であり、自ら貯金箱に500円玉を入れるという能動的行為を伴うものです。つまりは「貯金をさせられている」のではなく「自ら進んで貯金をしている」という気分になるのです。節約・貯金というある種の我慢や忍耐を伴う行為を継続するためには「楽しく」「自ら進んで」という要素は必要不可欠なものであると考えます。
コツコツ貯めることの重要性を実感できる
また、コツコツ貯めることの重要性や実感を伴うことも500円玉貯金の良いところです。全ての節約・貯金はコツコツしています。3ヶ月で100万円貯める奇跡の節約法なんてありません(年収にもよりますが)。うまい話なんてない。私たちは堅実にコツコツと日々の倹約に励むことによって、将来、その積み重ねによる大金を手にすることができるのです。
500円玉貯金は毎日500円玉をコツコツと貯金箱に投入していくというただそれだけのものですが「塵も積もれば山となる」を実感するのに良いきっかけになるのではないかと思います。
500円玉貯金のデメリット
そもそも貯金ではない ―お金が増えたと錯覚しているだけ
貯金の戦略とは、家計の無駄を減らすことによって貯金という名の資産を増やしていくことです。であれば、500円玉貯金は厳密に言えば貯金ではないと私は考えます。
ただ単に財布の中の500円玉を毎日わけてまとめておいたら10万円になっていた、ただそれだけのこと。節約をして10万円の無駄遣いを減らしたのではなく、銀行口座にあるべき10万円がただ単に貯金箱に移ったというだけの話。資産が10万円が増えたわけではありません。
従って、500円玉貯金で貯めた10万円で何か大きな買い物をすることは「一生懸命お金を貯めたご褒美」ではないし、その10万円を貯金用口座に積み立てることは「頑張って10万円貯金ができた」ではないのです。貯金箱の中にまとまったお金があるから「お金が増えたと錯覚しているだけ」に過ぎないのです。
計画性がない ―「残ったら貯金に回す」と原理は同じ
節約・貯金は支出を減らす努力や計画、戦略なしでは達成できないと私は考えています。500円玉貯金は「財布の中に500円玉があったら貯金箱に入れる」「あわよくば、なるべく500円玉でお釣りを貰えるように会計をする」という行動原理によってなされるものであり、そこに支出を減らす努力の痕跡はありません。
もし仮に500円玉を貯金するために何らかの支出を削減しているという人がいたとしても、そこに計画性がなければ長期的視点に基づく貯金であるとみなすことは難しいでしょう。なぜなら、その500円玉貯金は気分次第でやったりやらなかったりできてしまうものであり、月末にいくら貯まっているかもわからないものだからです。
計画とは逆算のことです。「月に〇〇円貯金したい!そのためにはどうすればいいか」と結論から遡って作戦を立てていくことです。そういう意味では500円貯金とは「お金が残ったら貯金する」という駄目な家計管理の方法と同種のものと言えるかもしれません。
ちなみに私は今、家計簿をつけてはいますが「毎月〇〇円貯金する」との計画は立てていません。にも関わらず毎月10万円以内で生活をし、数万円を貯金に充てています。それが可能であるのは三年間に渡って家計簿をつけ続けてきたためにお金の感覚がなんとなくわかってきたからに他なりません。
これから貯金を始めようとする人は500円玉貯金よりも、面倒臭がらずにきちんと家計の棚卸しをした上で無駄を排除し、日々の生活を家計管理したほうが、将来的に大きな資産を築くための大きな第一歩になると私は考えます。
現金払いは損をする ―踏んだり蹴ったり
500円玉貯金をするためには現金にて支払いをして500円玉のお釣りをもらうという一連の行為がどうしても必要になります。まず、それが合理的ではありません。
私はかつて無職になったことをきっかけに買い物の支払いは「クレジットカード一括払い」のみで決済することにしました。かれこれ5年以上はそれを続けています。コンビニで100円のものを買うのもカード払いです。それ以来、財布の中に現金がいくら入っているか気にしたことは殆どありません。
現金払いではなくクレジットカード一括払いにすることによって、以下のようなメリットがあります。
・現金を引き出す必要がなくなるのでコンビニATMに手数料を払わずに済むようになる。現金を引き出す手間が省ける。「現金の持ち合わせがない」という機会が劇的に減る。
・公共料金や携帯電話料金もカード払いにすることにより口座から勝手に引き落とされるので払い忘れがなくなる。
・買物金額の0.5%〜1.5%(カード会社による)分のポイントが貯まっていく。貯まったポイントはカード請求額と相殺したり、ギフト券と交換したりできる。(←重要)
クレジットカードは一括払いであれば手数料や利息はかかりません。決済手数料は全て店側の負担になると取り決めがしてあるので、私たちカード利用者に上乗せされて請求が来ることは、普段の買い物であれば決してありません(税金の支払いや仮想通貨の購入は例外)。つまり、店で売られている商品の販売価格にはカード決済手数料分が上乗せされていると考えるべきです。
現金でもカード払いでも会計金額は同じなので、現金払いの人は無駄にカード決済手数料分が上乗せされている価格で商品を買っていることになり、損をしていることになります。しかも、カード払いでは前述の通り会計金額に応じてカード会社によってポイントが加算されていきます。つまりは現金払いの人は二重に損をしていることになり、踏んだり蹴ったりです。それに対して、カード一括払いは極めて合理的な決済方法なのです。
0.5%のポイントなんて微々たるものと思うかもしれませんが、節約を志向している私でさえ毎年10,000円分のギフト券とポイントを交換しています。塵も積もれば山となる。毎年無条件に10,000円を貰っているようなものです。これ以上にノーリスクで得をすることができる仕組みを私は知りません。
いくら500円玉貯金を実践しても前述の通り資産を増やすことにはなりませんが、普段の買い物の現金払いや公共料金・携帯電話料金などの口座引き落としをクレジット一括払いへと変えるという簡単なことだけで、支払金額の最低でも0.5%は自分の資産として無条件に戻ってくるのです。
ちなみに、クレジット一括払いの中でも最強のカードが楽天カード。7年連続顧客満足度No.1の実力を持ち、定期的に組まれる雑誌の「得するクレジットカード特集」みたいな記事においても上位の常連、専門家からもお墨付きです。
クレジットカードを持っていない人は一刻も早く持つべき、持っているけど使っていない人は今日の会計から早速使ってみることをおすすめします。得をすることはあれど、損をすることは決してないのです。
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