胃腸炎で会社・仕事を休むための3つの戦術

 胃腸炎で会社を休むことは、比較的メジャーな手段です。と言うのは「胃腸炎」は様々な症状を総称したものであるからです。

 そもそも「胃腸炎」とは「胃や腸が炎症をおこすこと」です。ストレスによる胃痛も胃炎であり胃腸炎の一種とみなせますし、ウイルス性の感染症も胃腸炎であり、あらゆる食中毒も胃腸炎です。

 本稿においては胃腸炎で会社を休むための最善の戦略について提案していくものです。

 

胃腸炎とは何か?

 冒頭でも述べましたが、胃腸炎とは「胃や腸が炎症をおこすこと」でありその炎症には様々な原因があります。

・ストレスによる胃炎
・食中毒(ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルス、カンピロバクター、O157などが主な原因)
・その他の雑ウイルスによる感染症(胃腸の風邪とも呼ばれる)
・魚介類の寄生虫によるもの(アニサキスなど)

 一言に胃腸炎と言えども「ストレスによる胃炎」と「食中毒」には大きな開きがあることは知っておいて損はないでしょう。私たちは社内を撹乱させて仮病を勝ち取ることが目的であるので、少なくとも相手よりは胃腸炎に関する知識を持っておくべきであるということです。

『孫子』によれば「彼を知り己を知れば百戦危うからず」とのことですが、本稿の論旨においては「彼」を「胃腸炎」に置き換えて読むことによって百戦錬磨の兵法に相成るのです。

 

胃腸炎の症状とは?

 主たる症状としては下痢、嘔吐、腹痛です。当サイト「仮病ドットコム」ではこれらを三種の神器としています。

・下痢「どう考えても出勤できない(出勤途中に失禁するわけにはいかない)」
・嘔吐「極めて緊急性の高い症状であり説得力が高い」
・腹痛「深刻だけれどすぐに治るお手軽さ」

 しかも、これらの症状はごく短期的で一過性のものであるところが魅力的です。例えば風邪の症状である咳、鼻水・鼻づまりは短期的に解消されるものではないところが厄介です。従って、風邪という言い訳で仮病をでっちあげた者は休み明けには風邪っぽい演技を一週間程度はしなければならないという憂き目に遭います。

 ところが胃腸炎における下痢、嘔吐、腹痛については一瞬の後に治ることもあり得るわけで、翌日に出勤した際にケロッと「やー、昨日一日休んだら治りましたー。すいやせんでした」と出勤したとしても、バレることが少ないというわけです。

 

胃腸炎での欠勤の連絡の仕方

 胃腸炎であるとの虚偽の報告をして元気いっぱいに会社を休むとしても、いきなり「胃腸炎なので休ませて下さい」と会社に連絡をするのは得策ではありません。なぜなら、胃腸炎とは診断された末の病名であるという趣きを含むものだからです。

 従って、我々がとるべきファーストステップは症状を訴えることです。

「胃が痛いので休ませて下さい」
「腹痛がひどいので休ませて下さい」
「吐き気がするので休ませて下さい」

 で、しかる後に「病院で診てもらったら胃腸炎でした」と報告することとなります。これを逆にしてしまうと言葉だけがうわずった感じを醸してしまい、仮病がバレる可能性が高まります。仮病で休む際には「症状→病名」の順で申告するのがセオリーであることを覚えておきましょう。

 

胃腸炎で休むための3パターン ―個別の戦略

 胃腸炎と言えども原因は様々でありバリエーションの数だけ戦術があります。

1. ストレスによる胃炎

 最も汎用性に優れ、実行の敷居の低いのがストレスによる胃炎、すなわち「胃が痛いので休ませて下さい」です。胃痛の優れた点は「症状が他人から見えない」ところです。従って、当人が「痛い」と言えば疑いの余地なく「痛い」のです。これが風邪や発熱となると「風邪のくせに元気そうに見える」だの「体温を計れ」だの言われて非常に煩瑣であるのとは対照的であると言っていいでしょう。

 デメリットとしては緊急性に乏しいところにあります。「たかが胃痛ぐらいで休みやがって」とやっかむ者が出てこないと限らないということです。

 
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2. ウイルスによる感染症

 感染症による胃腸炎は「胃腸の風邪」とも呼ばれることから、これまた汎用性の高い戦略のうちの一つと言えるでしょう。ストレスなどによって免疫が弱った身体に何らかのウイルスが攻撃を仕掛け、下痢・腹痛・嘔吐などの症状を引き起こすものです。

 注意点としては、感染症は接触によって他人へ伝染するので特に食品を扱っている職業であれば出勤停止にならざるを得ないということです。で、4日以上の連休によって傷病手当金を受給できる権利が発生するため、会社からの善意で診断書の提出を求められる可能性があります。

 仮病の場合、当然ながら病院を受診するわけではないし、感染症を引き起こすウイルスを保持している証拠もないので診断書の提出はほぼ不可能であることに留意しましょう。

 すなわち「感染症」というキーワードを使っての仮病は推奨できないということです。せいぜい「腹痛」「下痢」程度に留めておくのが賢明です。どうしても仮病によって連休が必要な場合は4日以上休んでしまうと診断書の提出が要請される可能性があることを念頭に置いておきましょう。

 
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3. 食中毒

 食中毒とは「食品経由で胃腸炎が引き起こされること」です。例としては、O157やカンピロバクターは胃腸炎としての食中毒の代表例であり、ノロウイルスも胃腸炎が激烈になったものであると言えます。

 食中毒を仮病の理由としてでっちあげるのはあまりにも過激に過ぎるので避けたほうが無難です。診断書の提出を要請される可能性が高まりますし、休み明けに出勤した際、同僚や上司に興味本位で事情を根掘り葉掘り聞かれるのも面倒です。

 こちらも「食中毒」というワードを全面に押し出して仮病を取得すると言うよりは「吐き気が凄いので休ませて下さい」とまずは会社に連絡し、後に出勤した際に「カツオに当たったのかも」「牡蠣に当たったかも」などとその原因について推測を仄めかす程度の使い方が推奨されます。

 
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