社会人であれば誰でも一度や二度は、会社を辞めたい、転職したいと思ったことがあるでしょう。
実は、会社を辞めたいと思っている人は、殆ど同じような不満から辞めたいと思っています。
現職に不満が全然なくて、完全にポジティブな理由から転職を目指すというケースは極稀です。殆どない。
同じような理由から始まった転職活動ですが、成功する人と失敗してしまう人が出てきます。
もちろん、転職活動で内定をもらうことができるという成功を収めたとしても、実際に入社してみたら理想と違ったなどということはよくあることです。
この場合、転職活動が成功したとは言えません。むしろ、さらなる不満を抱えたまま後戻りできなくなってしまったという意味では、失敗であると言えるでしょう。
転職は人生の岐路です。
やり直すことはいくらでもできるけど、後戻りは決してできない。
会社を辞めたい三大理由と、転職に絶対に失敗しない考え方をご紹介しましょう。
会社を辞めたい三大理由
上司・人間関係
人間関係、特に上司に不満があるというのは最も多い理由です。いつの時代でも、全年代で常にトップの動機になっています。
毎日職場で顔を合わせなければならない上、その上司に指示をされたり、駄目を出されたり、叱責されたりとなると、精神的に疲弊してしまいます。
人事異動の少ない会社であれば、尚更。上司が変わるという可能性はかなり低いです。
となると、上司に不満を持った多くの人は、「自分の未来はその会社にはない」と考えるようになり、転職活動を始めるようになるというわけです。
仕事内容が合わない・やりたい仕事ではない
その次の理由は、仕事内容に関する不満です。
具体的には、「自分のやりたい仕事じゃない」「苦手分野に異動になってしまった」「ずっと同じ仕事をされられて進歩がない」「次のレベルの仕事をさせてもらえない」といった理由です。
仕事内容の不満から転職を目指すのは、ただ単に仕事がつまらないということに加え、「このままこの会社にいると、キャリアが停滞してしまう」との危機感からです。
人間関係に大きな不満がなくても、仕事内容の不満によって実際に転職活動を始めるというのはよくあることです。
給与が不満・評価が低い
第三の理由は、評価です。低い評価がされていると感じ、それが不満になるのです。
具体的には、「給与が低く、生活が困窮している」「会社の業績が危うく、昇給の見込みがない」「同業の中でも給与水準が低い」というお金・給与に関することがひとつ。
もう一つは、「不当な評価をされている」「上司が評価してくれない」「一度の失敗で昇進の見込みがなくなった」など、自分に対する評価の低さに不満を持つパターンもあります。
自分の能力を評価してくれない環境であってはモチベーションを上げて働き続けるのは難しく、新天地でのチャンスを求めて転職活動に踏み切るというわけです。
転職活動をすべき人はどんな人?
仕事や職場に不満があるからといって、すぐさま転職活動を始めてしまうことは考えものです。
もちろん、耐えられないほどの精神的苦痛を受けているというのなら話は別ですが、働く人なら誰でも不満のひとつはあるものだからです。
「嫌だから辞める」という安易な転職を繰り返している人は、ジョブホッパーと揶揄されてしまいます。
新たな不満が転職先で出てきたらまた辞める、ということを繰り返してしまうと、後に、職を転々としていただけで何も身に付いていなかったという事態になりかねません。
年齢との兼ね合いで、転職先を見つけること自体が難しくなってくるでしょう。
では、転職をすべき人はどんな人かという基準ですが、上記「転職の三大理由」のうち二つ以上当てはまるなら転職を検討してみてもいいでしょう。
どの職場を選んでも、一つくらいの不満は出てくるものです。
転職する・しないは自分で決めることですが、一つの小さな不満であれば、転職に動き出す前に職場の中で解決できないかをもう一度考えてみることをおすすめします。
それでも転職に踏み出すのであれば、覚悟を決めて本気で取り組みましょう。
失敗しない転職先の選び方
大企業を志望してしまう錯覚
転職=キャリアアップという考え方や、転職サイトにおいては大手企業を中心に掲載されていること、経済雑誌の「上場企業年収ランキング」みたいなものの影響で、どうしても就職市場は名の知れた大手企業を志向しがちです。
転職者の中でも、大手企業に就職することを目指して転職活動を始める人は多いでしょう。
しかしながら、この大手企業への志向が、転職活動における成功の妨げになることが非常に多いのです。
転職活動において最優先で目指すものは、現職での不満の解消です。
「今の会社にいても○○の不満があるから、その不満を解決すべく転職する」という明白な動機があったはずです。
だけど、きらびやかな大企業に目を奪われて、転職の目的が不満を解決するということを忘れてしまいがちなのです。
大企業に就職しさえすれば順風満帆な人生が待っていると錯覚してしまうのです。
仮に大手企業に転職することが成功したとしても、そこはあなたのキャリアが生かされない環境であり、不満も解決されないどころか更なる不満を募らせる場所であったりすることが非常に多いのです。
すなわち、転職の失敗です。
中小・零細企業にも目を向けてみる
確かに大企業という響きは神々しく、魅力的ですが、一呼吸置いて落ち着きましょう。
そこは自分のキャリアが生かされる場所だろうか?
現職で募らせた不満を解決してくれる場所だろうか?
その大企業で活躍できる自分の姿をイメージできるだろうか?
大企業を志望のであれば、厳しい選抜に耐え抜いた末に、大人数の社員の中の代替可能なコマとして働くことになるかもしれない。
であれば、むしろ地元の中小・零細企業の方が、あなたの能力を必要としてくれ、活躍できる職場である可能性も充分にあるのです。
少ない人数の中のかけがえのない一人として、充実した日々を送ることができるかもしれません。
もちろん、これは想像の話。高い理想で転職を成功させる人もいるでしょう。
ですが、大企業にばかり目を奪われてしまうことの弊害も知っておいて欲しいということです。
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