私がかつてスーパーマーケットの青果担当正社員として勤めていた経験を元に、一日の流れをご紹介します。
細かいところの違いはあるでしょうが、青果担当はだいたいどのスーパーでも同じような流れになっていると思います。
参考にして下さい。
〜8:00 出勤
出勤時間は、開店時間の二時間前に設定されている場合が多いです。私が勤めていた店舗では例外なくそのようになっていました。
但し、人員が不足している店舗や全店での特売日などはもっと早めに出勤する場合もあります。
私も、月に一度の特売日には5時頃出勤していたこともあります。
出勤してから開店までの仕事は大きく分けて6種類あります。
納品物の片付け
朝、台車に無造作に積まれた当日納入の商品が来ていますので、それの荷降ろしから始まります。
売場に陳列するものと在庫品を仕分けし、整理整頓しておきます。
特売日には尋常じゃない数の商品が納入され、現場はカオスになります。それの片付けのために朝早く出勤しなければならないのです。
特売のカオスは仕方がないにしても、何もイベントのない平日は適正な在庫量を保ちつつ、適切な発注量がされていれば、だいたいは当日納品されたものをそのまま売場に陳列することになりますから、何をどうすればいいのかが非常にわかりやすく、開店まではとても楽な仕事になります。
冷蔵室から陳列物を出す
青果の作業室の奥には冷蔵室があり、そこに在庫品を鮮度を保ちつつ仕舞っておくことになっています。
朝イチの仕事は、上述の納品物の整理整頓と、冷蔵室から昨日までの在庫品及び当日陳列するものを売場に運び出すことの二本立てになります。
まずは売場に陳列すべき役者を揃えるということです。
そこから売場への陳列が始まります。
パート・アルバイトはだいたいこのくらいの時間に出勤してきます。
陳列
呼んで字のごとく陳列です。売場に商品を並べます。
朝イチくらいはそれなりに綺麗に並べましょう。
商品加工
カットフルーツ作り、キャベツ・白菜・かぼちゃなどの1/2・1/4にカットされた商品を作ります。主にパート・アルバイトの仕事となります。
朝に陳列する商品と数量は決められていますから、完全なる流れ作業です。
開店前は、朝売り場に並ぶ分だけの商品をとりあえず作って陳列します。
プライスチェック
売価が正しいかどうかの確認です。
主に、POPの表示とバーコード登録の価格が同じになっているかをチェックします。
広告掲載品であれば、チラシと同じ価格になっているかについても確認します。
例えば、POPに99円と表示されていたのにその商品をレジで通したら128円だったということがあってはいけないということです。「売価違い」と言い、クレームの対象となります。
ですが、意外と多く発生してしまうのも現状です。
野菜の価格は相場によって大きく変動する上、特売価格が割り込んできたりするので、なかなか全品の価格管理を完璧にすることは難しいのです。
売価違いを一件も出したことがないという人がいたら、私は尊敬します。
話が逸れました。
プライスチェックと同時に、不足のPOPがあればこの時点で作っておきます。
売場の通路確保
陳列のために売場に出ている在庫品は開店までに引き上げます。言うまでもなく、綺麗に通路が確保された状態でお客さんを迎えるためです。
陳列作業が滞っていると、陳列しなければならないし片付けもしなければならないしプライスチェックもしなければならないしPOPも作らなければならないしで開店前の数分間は特にバタバタします。
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スーパーマーケットの仕事は開店前がほぼ全てであると私は感じています。
開店品揃えがスムーズに行けば、その日は仕事も早く終わり退勤も早い。
逆に開店時間が過ぎても陳列のためにバタバタしているようだと、やるべき仕事が後手に回って一日中バタついて退勤も遅くなってしまうのです。
一日の中で最も忙しいのがこの開店品揃えのための数時間です。
ここを乗り越えれば仕事は終わったようなものです。
10:00〜 開店。在庫の整理整頓
商品陳列と同じくらい重要な仕事に、在庫の整理整頓があります。
在庫品が整理されていることによって在庫管理が容易になり、発注も正確にできます。売場に不足商品を陳列する際にも、商品を探しやすく時間の無駄がありません。
整理整頓が習慣化された店舗は業績が高いです。本当に。
主に社員が率先して片付けをすることになると思います。
10:30〜11:00 事務仕事、ミーティング
事務仕事
整理整頓が終わったこの辺りが一番ゆったりとした時間です。
利益管理や仕入れ管理などの面倒なルーチン事務作業はこの辺りの時間にさっさとやってしまうのが良いと私は思います。
ミーティング
同様の理由で、ミーティングをするならゆったりとしたこの時間が最適です。
11:00〜14:00 商品加工、商品補充
商品加工
入荷された商品はそのまま陳列できないものもあります。
例えば、れんこんは数珠のように繋がった状態で箱に入って納品されます。陳列する際には一個一個切り離し、ラップで巻くなどして商品化します。
とうもろこしも、頭と根元を一本一本切り落として陳列します。
玉ねぎやじゃがいもは袋に入って納品されることが多いですが、品切れしてしまった場合や単価の高い大袋を売り出したい時にはバラ売りを袋詰して陳列します。
他にも枚挙に暇がありませんが、綺麗で魅力的な商品をお客さんに見せるための様々な作業があります。
覚えるのは難しくありません。
社員はパート・アルバイトに作業指示を出してやってもらいます。
私はダンボールの切れ端に本日の作業を箇条書きで書いて「みんなで分担してやっておいてねー」と言ってその場を去り、自分は事務仕事に入るか一服するかしていました。
売場商品補充
開店してしばらくすると売れた商品を補充する必要が出てきますので陳列します。
社員が自分でやってもいいし、パートさんに売場を定期的に見ておいてもらって補充してもらうようオートメーション化するのもいいでしょう。
パート・アルバイト退勤
午前中だけの契約になっているパート・アルバイトが退勤していきます。
7時間フルタイムのパート・アルバイトがお昼休憩に入り、帰ってきたら交代で社員のお昼休憩です。
14:00〜 お昼ご飯
スーパーマーケットの仕事は肉体労働です。
もりもり食べましょう。
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