近年、ノロウイルスやSARSなどの新興勢力に押されて、病気としての地位が相対的に下がっているインフルエンザですが、それでも仮病として使うにはまだまだ敷居が高いものです。
風邪と比べると、インフルエンザはかなり症状が凶暴ですし、シーズンになると大きく報道されて警戒が呼びかけられ、学校においてはクラスを学級閉鎖へと追い込む力さえ持っています。
インフルエンザは、一見した症状からは、風邪をちょっと過激にしたものかなと思われがちですが、両者は全然違うものですので、仮病をしようとしている人はポイントを良く押さえておきましょう。
風邪とインフルエンザの違い
風邪の原因は、医学的にはよくわかっていません。
よくわかっていないと言うよりも、簡単に言ってしまえば、「日常にやや支障をきたすけれども、数日すれば治るし死亡率の低い症状をもたらすウイルス」に感染することを風邪と総称しているのです。従って、風邪の正式名称は「風邪症候群」といい、はっきり病気とは言えないけれども確実に症状は現れるという曖昧なものとなっています。
それに対してインフルエンザは、「インフルエンザウイルス」に感染することによってかかる病気ですから、実体があります。症状については風邪と似ていますが、より熱が出るところが特徴で、感染力も強く、場合によっては死者が出ることさえあります。
両者の報告の仕方の違い
つまり、風邪で休む場合は、職場などに電話をかけ、「どうやら風邪みたいです。裸で寝ていたのが原因かも」とやや言葉を濁して告げた後、「風邪なんかで休んじゃったな」と少し罪悪感を感じることになっていますが、インフルエンザの場合は「インフルエンザです!」と高らかに宣言し、罪悪感など感じることなく数日間横になっていることができるのはそのためです。
「どうやら風邪みたいです」の場合は、その風邪の原因となるウイルスが曖昧ですので、風邪に対して、あるいは自分の症状に対して懐疑的にならざるを得ません。
しかし、「インフルエンザです!」においては、インフルエンザウイルスという原因が明確ですから、電話口の相手にも、インフルエンザにかかっている自分にも、そしてインフルエンザウイルスに対しても、躊躇することなくはっきりとインフルエンザにかかったことを宣言できるというわけです。
インフルエンザを宣言する方法
従って、「どうやらインフルエンザみたいです」と仮病を使うことは、物事の順序としておかしいことがわかります。これではむしろ、自分が仮病であることを高らかに宣言しているようなものです。
しかるべくは、「どうやら風邪みたいですので、病院に行くため休ませてください」とまずは牽制代わりに一日休みをもらい、その日の夕方にでも、「診察の結果、インフルエンザでした!」と宣言し、数日間の休みを追加するのです。
仮病を使う際には、どうも私たちは、おどおどとしてしまいがちですが、それが風邪の場合はともかく、インフルエンザにおいては堂々と宣言しましょう。堂々と宣言しているかどうかで、それが仮病か仮病でないかの有力な判断材料になるからです。
注意点
しかしながら、インフルエンザにかかったとなれば、その話題はその日の職場でのトップニュースに扱われるほどにもなり、事が大げさになりがちです。診断書が必要になることもあるでしょう。
従って、どうしても連休が欲しいという場合以外は、仮病は風邪に留めておくべきでしょう。
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コメント
高熱続きでインフルエンザの検査に2度行き陰性だったけどインフルエンザと言って休んだ場合、診断書は書いてもらえますか?
インフルエンザの診断書は書いてもらえないでしょうが、発熱があったという診断書は書いてもらえると思います。
会社には、高熱だったのでインフルエンザだと思ったけど違ったみたいです、と診断書を見せれば納得してもらえるはずです。
お医者様に相談してみてください。お大事にしてくださいね。