消極的・心配性な人を解雇してはいけない5つの理由とは?

 自己啓発の世界においては「不安=悪」という見方がされる傾向にあるように思います。

 例えば、私がかつて人に勧められて読んだ自己啓発本には「わくわくすることだけを選択して行きていこう。そうすればハッピーな人生が待っている」というようなことが書いてありました。
 人生には不安がつきものだというのに、不安という要素が徹底的に排除されていることに衝撃を受けたものでした。

 要するに、「不安=悪」と認識されているということではないでしょうか。
 人生から不安を排除して、わくわくとやらを選び続けて生きていく。
 こういった偏った主張を本に堂々と書くことができ読者からも少なからず支持されるということは、世間の大部分が「不安=悪」と考えていて、「人生から不安を排除したい」と考えていることの証左でありましょう。

 ですが、この世界から不安がなくなってしまったらどうなるでしょうか。
 日々大きなことから小さなことまで不安を抱えるあなたからその不安という感情がなくなったら、どうなるでしょう。
 不安感の強い私からすれば、そのことのほうがよっぽど不安です。

 不安にもきちんと役割があり、不安がなくなれば万事うまくいくだなんて言語道断。
 些細なことにも不安を抱えてしまうあなたも私も、今日からは自信を持っていいのだということが本稿の論旨です。

 

程よい量の不安が重要な理由

不安が全くない場合

 全く不安がない生活に憧れるかもしれません。何の心配もないので心がかき乱されることもない。ストレスもきっとない。
 ああ、素晴らしい人生。

 そんなわけないのです。
 不安のない状態というのは、退屈で刺激のない状態に他なりません。やる気やエネルギーが抜け落ちてしまう。
 退屈というのは我々が最も忌み嫌うもののうちのひとつ。
 「仕事が暇だと従業員間で喧嘩が増える」と言われるけれど、不安がない退屈な状態にあると人は喧嘩をしてまで刺激を求めてしまうとも言えるでしょう。

 

不安が大きすぎる場合

 大きな不安を抱えてしまう弊害については私たちは良く知っています。
 不安に押し潰されてしまうと何もできなくなってしまい、それが長期に渡るとうつ病・パニック障害を発症したりと心身の健康に悪影響を及ぼします。
 頻繁に大きな不安にさらされていると染色体が損傷し、早く老けてしまうという研究結果もあります。

 

つまり、適度な不安が望ましい

 不安はなさすぎても大きすぎてもいけない。適量が望ましいのです。
 特に仕事上では、従業員が退屈しすぎず疲労しすぎずのちょうどよいバランスで日々の業務をできる環境を構築することが、管理者には求められるのです。

 

不安の知られざるメリット

人類が生き残ったのは不安のおかげ

 人類がまだ狩猟採集生活をしていた頃、生命の危機に繋がりかねない不安に駆られると、脳は「逃げる」「戦う」「じっとしている」という3通りの行動をすぐさま意識下で検討し始めます。
 そう、他でもないこの不安のおかげで察知した危険を適切に解決することで生き延び、今の私たちがあるのです。

 現在の私たちはもはや野生動物から身を守る必要はないため、それほど過剰に不安を感じる必要はありません。
 過剰な不安はストレスのもと。

 

不安は組織を成功に導く

 では、もはや不安は必要ないのかというと、そうでもないのです。不安は必要です。
 前述の通り、不安が少なすぎると退屈してしまうという理由もありますが、もうひとつの理由は、不安が危機管理を受け持つことによって組織を成功に導く作用があるということです。

 人は不安を感じると、知覚が敏感になります。視力が向上し、ものを見分けることが容易になり、聴覚が研ぎ澄まされます。これらはかつて私たちがサバンナで生き延びなければならなかった時代には必須の要件です。
 それに加え、不安によって問題解決能力が急速に高まる、というのは重要な点です。

 つまり、不安は個人が生き延びるためのものとしてではなく、組織や人間関係を円滑にするためのものでもあるということがわかってきているのです。

 

組織に不安感の強い人が必要な理由

ポジティブだけじゃ駄目!不安の価値

 企業は時代に乗り遅れないために新しいことにチャレンジしなければ、あっという間に落ち目にあってしまいます。
 手動でやっていたものが自動化できるとなれば、導入することによって圧倒的な生産性を手に入れることができます。それまでのやり方にこだわって手動のままにしていたら、競合の圧倒的生産力の前に屈することにもなりかねません。
 人も企業も組織も、存続のためには常に成長して革新を目指すのが理想です。

 そうやって変化し続けていかなければならない組織の中で注目されるのが「不安の価値」です。
 小さな問題を取り返しのつかない大惨事に発展する前に食い止めるのは、「おい、何かおかしいんじゃないか」と警告を発する不安の力に他なりません。

 世の中にはいろいろな人がいて、猪突猛進のポジティブな人もいれば、何をするにもおっかなびっくりですぐに不安を感じてしまう人もいます。もちろん、バランスの良い人もいます。

 

不安なあなたが会社には必要

 不安というのはネガティブな感情と捉えられることが非常に多いです。
 特に自己啓発の世界では、「不安がっているようでは何も達成できないぞ!負け犬のままでいいのか!」と心の中から不安を排除するように脅迫されがちです。
 ですが、ここまで記事を読んできた人はそんな脅迫が誤りであることに気づくはずです。

 そう、組織には必ず一人は不安感の強い人がいなければならないのです。

 

不安感の強い人が優れる5つのS

 Scare(怖れる)
 不安の強い人は、用心深くわずかな変化も見逃さない。

 Startle(大きく驚く)
 不安の強い人は、かすかな危険の予兆にも強く反応する。

 Share(人に告げる)
 不安の強い人は、迫る危険を速やかに他の人々に警告する。他人を気にかける傾向も強い

 Scout(偵察する)
 不安の強い人は、単独でも調査に乗り出し、情報を集める。それによって他の人々を説得する。

 Squat(離れない)
 不安の強い人は、他のことを後回しにして問題が解決するまでそのことに集中する。

 *

 これらのことは、不安の強い人の特権です。
 ハッピーな人やお気楽な人は潜在的な危険を知らせる微細な兆候に気づかないことが多い。

 あなたが不安の強い人だとして、「何で他の人は細かいことにあまりにも気が付かずに無頓着なのだろう」と思ったことはないでしょうか。
 私にはあります。非常によくある。
 そして、私は不安感がかなり強いと自認しております。

 

まとめ:不安な人はもっと評価されるべき

 お気楽な人と不安の強い人、どちらが優れているという問題ではありません。
 不安感の強い人の極めて優れた危機管理能力は、見方を変えれば臆病とも言えます。
 プロジェクトの速やかな進捗を妨げる要因にもなり得るでしょう。

 ですが、不安の強い人から見れば、ポジティブな人はなぜそんなにもお気楽で鈍感なのだろうと映っています。私が保証します。

 どちらの人も組織には必要です。
 みんな違ってみんないい。

 ただ、不安を持つことは悪いことであるという風潮は間違いであるということです。
 不安があったからこそ人類は今こうやって生存できているし、危険を警告する人がいたからこそ多くの企業はこうやって存続できていると言っても過言ではありません。

 だから、不安を抱えすぎずに自信を持っていいのです。

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