私はスマホの低速通信プランをかれこれ5年間使い続けています。低速通信プランのメリットは何と言っても「安い!」ことです。私の利用している楽天モバイル・ベーシックプランは通信速度が常に200kbpsに制限されるものの、通話付きで基本料月々1,250円です。別途かかる通話料を含めたとしても、月々1,500円程度でスマホを運用していることになります。
(※bpsとは、bits per secondの略で一秒間にどれくらい(何ビット)のデータを転送できるかを表す単位のこと。つまり、200kbpsとは「一秒間に200キロビットのデータを転送できる」の意味。)
LTE高速通信が登場してから、モバイル通信量には制限がかかるようになってしまいました。かつての3G回線は定額で使い放題だったのですが、それに取って代わられたLTEでは速さの代償として3.1ギガ、5ギガ、7ギガなどのプランが登場し、月々それぞれ契約している通信量を超えてしまうと128kbps、200kbps、250kbpsなどの低速通信に切り替わることになっています。さらに高速通信を使いたい場合は、別途パケットを購入する必要があるというわけです。
LTE高速通信の速度は「下り75Mbps/上り25Mbps」であるのに対し、低速通信はおよそ「上下200kbps」です。下り(ダウンロード速度)で比較すれば375分の1になってしまうということです。だけれど、かなり遅そうで何もできなさそうと思ってしまうのは早計です。200kpbsが遅すぎるのではなく、75Mbpsが無駄に速すぎるとは言えないでしょうか。
128kbps、200kbps、250kbpsの低速通信では実際、何ができるのでしょうか。あるいは、何ができないのか。低速通信歴5年の私が実体験を元に解説していきましょう。
128kbps、200kbps、250kbpsの低速通信でできること
電話番号による通話、SMS
090や080などから始まる電話番号での通話は専用電話回線によって行われていますので、データ通信が低速になったとしても影響を全く受けません。いつもの綺麗な音質で通話ができますので安心して下さい。SMS(ショートメッセージサービス)についても電話回線によって送受信が行われるものですので問題ありません。
LINEでのやりとり・チャット
問題なくできます。文字やスタンプは快適、画像が入るとちょっと遅い、動画はかなり遅いといった感じ。つまりは、普段使いなら問題なしです。
メール(gmailなど)
こちらもテキストだけなら全く問題なく使用できます。容量の大きい添付ファイルはダウンロードに時間がかかりますが、普段使いなら問題ありません。
ウェブ検索・閲覧
はっきり言いましょう。明らかに遅いです。一つのページを開くのに10秒くらいかかります。画像の多いページであればさらに時間がかかります。2ちゃんねるまとめサイトも画像や広告が多いので重めです。しかし、待てど暮らせど開かないわけではありません。たったの10秒程度です。私はせっかちですが、気長に待つようにしています。
RSSリーダー(Feedlyなど)
問題なく使えます。ウェブサイトで閲覧するよりもダウンロード容量が少ないのでサクサク読めます。RSSリーダーで全文が読めるサイトは非常に重宝します。ありがたし。
ゲーム
私が検証した限りでは、クラッシュ・オブ・クラン、ingress、ポケモンGO、ツムツムは問題なくプレイ可能でした。「モンハンでみんなと狩りも問題なくできた」と書いてあるサイトもあったので、できるオンラインゲームは意外と多そうです。
問題なく可能です。
可能ですが、写真がメインであるのでやや遅さを感じるかもしれません。投稿にも少し時間がかかります。
問題なく可能ですが、他のSNSに比べてやや遅いように感じています。
ニュースアプリ閲覧(SmartNews、はてなブックマークなど)
問題なく可能です。私はスマホを低速通信にして以来、時間が空いたらニュースアプリをチェックするか手持ちの文庫本を読むかしています。ニュースアプリは通信速度が遅くてもストレスなく使える代表と言っていいでしょう。
ネットでお買い物(Amazon、楽天など)
画像表示にややもたつきはしますが、問題なく商品を選ぶことができます。カートに入れることや会計はスムーズです。
128kbps、200kbps、250kbpsの低速通信でできなくはないこと
IP音声通話(LINE通話、050+、viber、skypeなど)
IP音声通話(インターネット回線を利用した通話)については200kbps程度でも理論上は可能だそうですが、快適にできるときとそうでないときがあるのを感じています。何が原因かはわからないのですが、声が途切れ途切れになって全く会話にならないときがあるかと思えば、違う時には普通に話せたりする。大きく期待はしないのが良いかと思います。
インターネットラジオ(radikoなど)
上記の通話と同様です。理論上はインターネットラジオ再生は可能ですが、再生がスムーズでなかったりたまに途切れたりします。音質を低くする機能があれば、それを使用することによって通信量を抑えることができ、少なくとも途切れたりはしないようになります。
音楽やポッドキャストのストリーミング再生(Apple Music、Google Music、Soundcloud、Amazonnプライムミュージックなど)
同様です。スムーズに再生されない場合は低音質設定にしてみましょう。
128kbps、200kbps、250kbpsの低速通信でできないこと
動画の視聴(YouTube、AmebaTV、ニコニコ動画、Hulu、Netflix、Amazonプライムビデオなど)
動画の視聴はかなり厳しいです。特に高画質では途切れ途切れどころか全く再生が始まりません。ほぼ期待しないほうが良いでしょう。画質を低く設定すれば見れないことはないという声も聞きますが、私はチャレンジしたことがないです。
グーグルマップ
見れないことはないという声を聞きますが、スムーズに移動・拡大・縮小できたことが一度もありません。Googleもマップの軽量化に取り組んではいると思うのでこの先快適に見れる日が来ないとも限りませんが、今のところは期待できません。google Mapがあまりにも使えないので私はオフラインでも使えるダウンロード型の地図を購入しインストールしました。
アプリのダウンロード・更新
できなくはないのですが、あまりにも時間がかかってイライラしてしまいます。30分とか1時間とかは平気で時間を費やします。なので私はモバイル通信ではアプリのインストール・更新をせずに、自宅の光回線wifiで行うようにしています。
クラウドストレージの利用
物によります。小さな画像数枚程度であれば問題なく行う事ができますが、PowerPointのプロジェクトファイルをダウンロードしたり、大量の画像をGooglePhotoへバックアップ(アップロード)することは全く推奨されません。かなり時間がかかることを覚悟したほうがいいでしょう。
まとめ:結局、何ができるの?
上記が低速通信における私の実感です。で、128kbps、200kbps、250kbpsくらいの低速通信で何ができるかというと、
・文字→◯
・画像と音声→△
・動画→×
ということになります。私はモバイル通信では、ニュースアプリ閲覧、ツイッター、LINE、ウェブ検索くらいしか使わない上、自宅には光回線が開通しているので、スマホ料金を安く抑えるために低速通信で使い続けていても殆どストレスが溜まることがありません。遅いとは言え、ウェブサイトであれば少し待てば表示されますので、短気な私ですが気長に待つようにしています。
ちなみに私は楽天モバイルのベーシックプランを使用しています。通信速度は常時200kbpsの低速通信ですが、月々1,250円という奇跡のような料金です。「スマホ料金、毎月いくらかかってる?」と聞かれて「1,250円だよ」と答えるとだいたい相手は驚きます。
楽天モバイルの特徴としてオプションで5分以内の通話なら無料にすることができることが挙げられますから、スマホ料金を安くするための利便性は非常に高いと感じています。
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