損を最小限にする法則!暗号通貨の賢い投資家になるために知っておいて欲しい5つのこと

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 本稿はビットコインを始めとするブロックチェーン技術を用いた暗号通貨(仮想通貨)の賢明な投資法について私なりの意見を提示していくものです。ここで言う「賢明な・賢い」というのは「できるだけ失敗の少ない」という意味です。

 後に示すように、先のことは誰にもわかりません。本稿に示す事象は「絶対に儲かる」という方法ではない上、抽象的な方法論に終始することを付記しておきます。「絶対に儲かる」というのは詐欺師の常套句ですが、私はここで詐欺を働きたいわけではありません。実際に趣味で暗号通貨に投資している自分のための備忘録としてまとめているだけです。

 そう、本稿の趣旨は「儲ける方法」ではなく「できるだけ損をしない方法」です。そういう意味では刺激や報酬を求めるタイプの人よりは、リスク管理を万全にしていたい臆病な人に向けての記事と言えるでしょう。はい、私も臆病者のうちの一人です。

 下記より「暗号通貨の賢い投資家になるために知っておくべき5つのこと」を解説していきましょう。

 

1. 先のことは誰にもわからない

 2017年は暗号通貨元年などとも喧伝され、ビットコインを始めとする暗号通貨が5月に暴騰したことをきっかけに広く一般まで投資の対象として浸透しました。で、皆気になるのが「これから暗号通貨はどうなるのか」ということでしょう。

 答えは「誰にもわからない」です。身も蓋もない回答ですが、「誰にもわからない」だけが真実であるということは覚えておいて損はありません。下記に示す3つの事例を見れば「未来のことは誰にもわからない」ということがよく理解できるでしょう。下記は株式市場における指摘ですが、暗号通貨市場も値動きが完全にランダムであるという点で全く同じく当てはめることができます。

 

1. プロの運用実績は常に素人よりも悪い

 アクティブファンドは、ファンドマネージャーが自らの才覚で優良銘柄(儲かる株)を選ぶ。パッシブファンドは、なにも考えずに市場平均(インデックス)に投資する。その結論は、いつも同じだ。アクティブファンドの平均的な投資成績は、常にパッシブファンドを下回っているのだ。アクティブファンドの投資成績が平均市場以下なら、エラそうに振る舞っているファンドマネージャーはじつはエラくもなんともなく、ど素人の投資家と変わらない。

『臆病者のための億万長者入門』橘玲、文春新書、P92-93

 

2. サルはプロ投資家と同じ運用成績をあげられる

 目隠しをしたサルに、新聞の相場欄めがけてダーツを投げさせ、銘柄を選んでも、専門家が注意深く選んだ銘柄とさほど変わらぬ運用成果を上げられる。

『ウォール街のランダム・ウォーカー』バートン・マルキール著、井手正介・訳、日本経済新聞出版社、P19

 

3. ノーベル経済学賞受賞者のファンドは5年で潰れた

山崎「1990年代にメリウェザーっていう、ウォール街で活躍していた超優秀なトレーダーがいたんだけど、彼がノーベル経済学賞受賞者なんかを集めて『LTCM』っていうファンドを作ったの。世界トップクラスの頭脳たちが集まったドリームチームだから、世界中の銀行や投資家から『お金を運用してくれ』って、莫大な資金が集まった。LTCMが『もういりません』って返すくらい」

大橋「で、どうなったんですか?」

山崎「5年でつぶれた」

大橋「えー!?」

山崎「ノーベル賞受賞者でもダメだったんだもん。投資で当て続けることなんて誰もできないってこと」

『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』山崎元・大橋弘祐、文響社、P93-94

 
 投資によって給料を貰っているプロのファンドマネージャーでも、ノーベル経済学賞受賞者が集まっても未来の予測はできない。であれば、一般人である私たちにそれができるわけがないのです。そこにあるのはランダムな値動きと運だけです。

 
 ちなみに「投資するならいつがいいのか」という問題がありますが、先のことが誰にも予想できない以上、理論上はいつ買っても同じということになります。そこにあるのは何かが起きた後にしたり顔でこじつけられた結果論だけだからです。

 自分なりの確固たる意志や予測・計画があるなら話は別ですが、基本的には「いつ買ったらいいのか」と悩むことは時間の無駄です。いつ投資すればいいのかわからないのであれば「投資しよう」と思った時に買うのが最も無駄のない合理的な選択で、あとは運に任せるのがいいでしょう。

 
 ちなみに私は暗号通貨のイーサリアムを「よし、買おう」と思った時に買ったら、そこが値上がりの頂点で不運にもそこから価格は下がっていく一方でした。だけど、あまり気にしていません。私は自分で考えて「これからはスマートコントラクトの時代が来るはずだから、それに最適化されたイーサリアムの価値は上がるはず」と判断し、買おうと思った時に買ったからです。

 現在、買った時の半値程度になってしまっていますが、数年間かけて更に価値が上がっていくだろうと思っているのでそのまま寝かせて(いわゆる塩漬け)あります。

 

2. 自分の頭で判断する ―周りの意見に振り回されない

 未来の予測について色々な人が色々なことを言います。だけどそれは単なる予測であり、未来の出来事について責任を持つものではありません。なぜなら先の示した通り「未来のことは誰にもわからない」からです。

 であれば、私たちがとるべき態度はただ一つです。すなわち「自分の頭で判断する」ことです。肝要なことは、色々なことを言う色々な人の意見を参考にするのは良いことですが、決して振り回されてはいけないということ。

 
 『伝説の7大投資家』(桑原晃弥、角川新書)で描かれるのは、投資によって巨万の富を築いた投資家は例外なく「誰かの真似をするとか、何も考えずに誰かのあとをついていくのではなく、自分で考え、自分の責任で行動するという強さ」があるということです(P5)。他人の意見に振り回されることなく、投資先を決定する際には自分で調べて自分の頭で判断しているのです。

 同書の中ではジム・ロジャーズの中国への投資のエピソードが印象的なので引用してみましょう。

 1990年代、ロジャーズは中国への投資を始めている。手に入る限りの調査レポートを読み、直接現地に赴いたロジャーズは中国が素晴らしい投資対象であることを確信したが、周囲の人たちはみな反対したという。反対の理由は誰が言い出したか分からないが「中国は危ない」という常識であり、「中国は深刻な問題を抱えているから投資に向いていない」というものだ。
 何が危なくて、どんな深刻な問題があるのかは分からないまま、ほとんどの人がそれを信じ込み、ロジャーズの中国への投資を見て、「バカなことはよせ」と諭し、「変わり者」とみなした。結果はどうだったか。中国は今や世界第2位の経済大国であり、アメリカと並ぶ世界経済の牽引役となっている。

『伝説の7大投資家』桑原晃弥、角川新書、P95

 
 自分の中に芯を持たないがために他人の意見に振り回されてしまうことは、下記に示すように短期的な投資スタイルを志向することともなり得ます。「先行者利益」という言葉があるように、他人の意見に従って行動する後発組が利益を手にすることは殆どないと言っていいでしょう。あったとすればそれは単なる運です。

 投資による利益を偶然ではなく、限りなく必然によるものにするためにも、自分で一次情報を集め、自分の頭で考え、自分の中に信念を持っておくことは投資においては極めて重要な事象です。

 
 もちろん、暗号通貨への投資においても例外ではありません。「ビットコインはいずれ1BTC=100万円を突破する」「リップルが儲かるらしい」「XEMが伸びているらしい」「暗号通貨はハッキングされたら水の泡になるから危ない」「暗号通貨への投資は単なる投機だ」など、専門家や一般投資家、通りがかりの人などが様々なことを好き勝手に言います。

 情報を多く集めることは大変に強い武器になるでしょう。だけど、肝要なことはそれら意見にいちいち流されずに、その根拠を自分の力で調べ、確固たる信念を持つことです。

 

3. デイトレード(短期投資)はマイナスサムゲーム ―長期投資のすすめ

 同じく賢明な投資家に共通する点は、長期投資をしているという点です。

 投資(株、FXなど)というとパソコンの前に張り付いて微々たる値段の上げ下げを注視して売り買いをする姿を想像するかもしれません。そういったデイトレードで大儲けする人もいますが、はっきり言ってそれは単なるラッキーです。なぜなら「未来のことは誰にもわからない」からです。たまたま大当たりしただけの話であると考えましょう。

 そして、たまたま大当たりすることがあるということは、たまたま大損をする確率も同じだけあるということは忘れてはなりません。

 
 『敗者のゲーム』(チャールズ・エリス、日本経済新聞出版社)によれば、株式投資はゼロサム・ゲーム(勝者と同数の敗者が存在すること)でさえなく「ネガティブサム・ゲーム」であると指摘されています(P27)。なぜなら、取引にあたって手数料を取られてしまうので期待値がマイナスサムになってしまうからです。そしてこれは暗号通貨への投資においても言えることです。

 暗号通貨のデイトレード的な運用は理論上は「未来のことは誰にもわからない」ために長い目で見れば勝率は50%です。そこから手数料が引かれるためにネガティブサム・ゲームと成り下がります。

 
 それに加えて、人の心は状況を合理的に判断できないために不用意な損を生み出す傾向にあります。特に、同じ5万円でも「獲得した5万円」と「損失した5万円」では「損失した5万円」の方に大きな価値を感じてしまいます。つまり、5万円を貰った喜びよりも、5万円を失った悲しみのほうが大きいということ。

 人のこのような行動原理を投資に照らし合わせれば、上がり相場で5万円の利益が確定できる時に売らずに(「まだまだ値上がりする」と楽観的に考えるため)、下げ相場で5万円の損失の時に売ってしまう(「これ以上の損は出すまい」と悲観的に考えるため)ということです。こうして人は投資に失敗します。

 人の心はデイトレードには向いていないように出来ているのです。レバレッジをかけるなんて言語道断。であれば、できるだけ損をせずに投資をしたい素人の私たちに残された選択肢は「長期投資」しかありません。

 

4. 相場の上げ下げに一喜一憂せずに寝かせておく ―長期投資の原則

 一分一秒ごとに相場は変動します。特に暗号通貨の相場は乱高下が激しく見ていて飽きないのですが、自分の投資した通貨の相場が気になって意志力が削がれてしまい、仕事や日常生活に支障が出てしまっては問題です。相場の上げ下げに動揺して不用意に手出しをしてしまえば、ネガティブサム・ゲームの原則により損をする可能性が高い。

 私たちが目指すべきはデイトレードではなく、長期投資であると前項で述べました。信念を持って自分で判断した長期投資だけが市場で勝つ確率を上げる唯一の事象です。

 
 従って、各種暗号通貨への投資を検討している人が採りうる選択肢は下記の2つだけが残ります。

 
1. 将来的に価値が上がると思うなら投資し、後は相場に一喜一憂せずに寝かせておく

2. 将来性がないと思うなら投資しない

 
 たったこれだけ。些細な値動きにも敏感になってしまう私たち素人投資家にとっては、投資したことを忘れているくらいがちょうどいいでしょう。

 

5. なくしてもいいお金で投資を楽しむ

 「絶対に儲かる投資」はこの世に存在しません。まずはすべての投資はギャンブルであると考えましょう。

 ギャンブルには「割の悪いギャンブル」と「割の良いギャンブル」の2種類が存在します。愚か者は割の悪いギャンブル(パチンコ、競馬、宝くじなど)に生活費を突っ込んで負けるべくして負けますが、賢い者はそもそも割の悪いギャンブルをしません(ちなみに、現在のところ最も「割の良いギャンブル」の一つは個人型確定拠出年金でインデックスファンドへ投資することですが、文意に逸れるのでここでは説明を省きます。前掲書『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』にわかりやすい解説があります)。

 暗号通貨への投資もギャンブル以外の何物でもありませんが、手数料が極めて少額であることから比較的割の良い方であると言えるでしょう。私としては投資としての将来性もあると思っています(数年後に価値が倍以上になるだろうと予想している)が、未来のことは誰にもわかりません。

 
 とすれば、本稿で述べてきたことをまとめると暗号通貨への賢い投資方法は

 
1. なくしてもいいお金で
2. 自分の判断・責任で
3. 短期的な値動きに惑わされずに
4. 買ったらそのまま放置しておく(長期投資)

 
 であると言えるでしょう。

 
 本稿で提示してきたことは単なる私の考えです。私は私の判断に従ってビットコインやイーサリアムを始めとする暗号通貨を趣味の投資として楽しむ分だけbitFlyer(ビットフライヤー、暗号通貨の取引所)に寝かせてあります。値動きは非常に気になりますが敢えて頻繁には見ていません。

 もちろん、私の見解とは反対に「暗号通貨は長期投資には向かない」という意見も多くあります。どちらの見解が正しいのかは誰にもわかりません。それらを含めて「自分で考え、自分の頭で判断し、自分なりの答えを見つける」ことが重要なことであると思います。

 
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本稿の主たる参考文献:

 
暗号通貨について学びたい人はこちら:

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