ギンコビロバ(イチョウ葉)は特に認知症予防に高い効果が実証されている植物エキスです。
ギンコビロバの別名はイチョウ葉。そう、あの街路樹としてお馴染みのイチョウのエキスです。実である銀杏を食べる習慣のある日本人にとっては身近な植物すぎていまいちピンと来ないかもしれませんが、ドイツでは医薬品として指定されているという極めて高い実績があります。
イチョウは2億5千万年前から地球に存在し、激烈なる環境の変化を乗り越えてきた非常に頑強な植物です。マカやロディオラ、アシュワガンダに代表されるように、生命力の強い植物はサプリメントとして私たちに高い効果をもたらすものですから、イチョウ葉についても大きな効果が期待できるというわけです。
ギンコビロバ(イチョウ葉)とは?
ギンコビロバ(イチョウ葉)の最大の特徴は「ギンコライド」と「ビロバライド」というギンコビロバにしか含まれない有効成分が存在するということです。また、ポリフェノールの一種であるフラボノイドも豊富である上、ギンコビロバにしか存在しない「二重フラボン」(高い効果を持つフラボノイド)が6種類も含有されています。
この通り、ギンコビロバは唯一無二の存在です。これは他のサプリメントは効果が感じられなかったという人でも、独特の成分が含まれているギンコビロバなら試してみる価値が充分にあることを示しています。
ギンコビロバ(イチョウ葉)の効果とは?
認知症改善
冒頭でお話しした通り、ドイツにおいてギンコビロバは認知症改善のための医薬品として認定されています。これはつまりその効果が科学的・医学的に実証されているということです。
2013年に行われたメタ分析。過去に行われた1109件のイチョウ葉の実験から、認知に関するデータをまとめて大きな結論を出した論文であります。科学的な信頼性はかなり高め。
その結果をならべると、
・認知症や統合失調症にはかなーり効果がありそう
・ADHDとかに効くかはデータが不十分みたいな感じ。
高齢者における認知能力に対しては高い効果があることははっきりと言えます。
総合失調症改善
上記引用文中でも記述がありますが、総合失調症についても改善効果ありとの結果が出ています。
被験者は、試験開始の3年以上前に統合失調症と診断されており、年齢は、30~50歳、解析の結果、イチョウ葉エキスは、向精神薬との併用投与により、慢性統合失調症の症状、陰性症状を有意に軽減したということです。
うつ病予防・改善
ギンコビロバとうつ症状改善の関係を示した科学的データは充分量が揃っているとは言えないのですが、ギンコビロバがうつ病の予防・症状改善にも効果があることは大いに示唆されるものです。
・うつ病治療薬の代替として処方されることもあること
・ストレスホルモンであるコルチゾールを抑制すること
・うつ病とは脳の血流が悪くなっていて判断力が鈍っている状態であるから、ギンコビロバの血流促進効果はその症状を軽減し得ること
事実、うつ症状の軽減のためにギンコビロバを摂取している人はここ日本でも多く、実際に効果が実感できるとの見解が散見されます。私もその一人です。
その他の健康効果
血液サラサラ効果、生活習慣病予防、頭痛の軽減、抗酸化作用、冷え性・肩こりの改善、など。いずれもギンコライドによる血流促進とフラボノイドによる抗酸化作用がもたらす効果です。
ギンコビロバに学習能力向上の即効性はあるか?
ギンコビロバはスマートドラッグ(学習能力を向上させるサプリメント)としても比較的人気の部類に入りますが、検証が必要となるのはギンコビロバに「健康な脳の記憶力を向上させる効果はあるのか」「即効性はあるのか」ということです。正直、これには賛否両論があって結論は出ていません。
参考までに両者の見解を掲載しておきます。まずは「効果がない」とする意見です。
多くの人に興味があるのは、「イチョウ葉エキスは健康な脳にも効くの?」ってとこでしょう。イチョウ葉で仕事のスピードが上がったり、勉強の効率が良くなるようなメリットは得られるのか、と。
幸いにも、この問題についてもメタ分析(2)がありまして、若くて健康な人がイチョウ葉を飲んで頭はよくなるかどうかをガッツリ調べてくれております。
で、論文を引用すると、
健康な成人に対して、イチョウ葉エキスが認知機能を高める効果はなにも確認できなかった。
とのこと。記憶も実行機能も集中力も、ほぼ何の変化も見られなかったとの結論であります。うーん、ガッカリ。
ギンコビロバ(イチョウ葉エキス)は認知症には効果があるけれど、健康な人の脳における「記憶力」「脳の実行機能」「集中力」には何の効果もないという見解です。
それに対して、「効果がある」とするデータが下記です。
ギンコビロバ(イチョウ葉)を摂取してから1時間以内に脳内α波が上昇し、その後3時間高い基準値を保っていたという実験結果もあります。
α波は心身がリラックスしていたり、集中しているときに見られる脳波の波形です。
ギンコビロバには集中力を高める即効性があるという結果です。即効性が実感できているとする個人の見解もウェブ上において少なからず見受けられますから、まずは試してみて、効果を感じることができるようであれば継続するのが良いかと思います。
ギンコビロバ(イチョウ葉)一日の摂取量
国によるはっきりとした規定はありませんが、一般的に一日に60mg〜120mg程度の摂取が目安となります。おおよそ市販のサプリメントでは一日分としてこの量が含まれています。
ギンコビロバ(イチョウ葉)の副作用と注意点
アレルギー物質であるギンコール酸に留意する
イチョウには強いアレルギー物質であるギンコール酸が含まれています。サプリメントとして生成される過程でギンコール酸は除去されていますが、品質の低いサプリメントにおいては除去が不十分であることもあります。事実、2002年の国民生活センターによる調査では市販のサプリメントにおいて半数以上に基準値を超えるギンコール酸が含まれていました。
・サプリメントはギンコール酸が規定値以下に除去された大手メーカー製のものを選ぶこと
・自分でイチョウの葉っぱを拾ってきて摂取することは絶対にしないこと
上記2点に留意することが要請されます。
品質にバラつきのないサプリメントを選ぶこと
ギンコビロバはイチョウという植物のエキスですので、スーパーで売られている葉物野菜に品質のバラつきがあるように、サプリメントにおいても原材料の収穫地や季節によってバラつきが出る場合があります。ただし、例えばホクトのきのこのように、野菜と言えども標準化された高い品質で栽培し、製品化することは可能です。
つまりは、やはり信頼できるメーカーによる高品質のサプリメントを選ぶことが肝要になります。
ワーファリンとの併用は要注意
ギンコビロバの血液サラサラ効果は独自成分ギンコライドによる血小板を固まりにくくする作用によるものです。注意しなければならないのはワーファリン(ワルファリン。不整脈がある人などに処方される薬)と併用してしまうと、血小板凝固阻害作用が促進されてしまい、出血しやすく・血が止まりにくくなってしまう可能性があります。
血液の流れを良くする薬を処方されている人がギンコビロバを摂取する際には医師の指示を仰ぐようにしましょう。
ギンコビロバ(イチョウ葉)おすすめサプリメント
下記で紹介するサプリメントはいずれも「ギンコール酸の除去済」「品質にバラつきがない」と確認されているものです。
▲米サプリメント大手NOW社によるギンコビロバサプリメントで、私が愛用しているものです。到着までに時間がかかるのが難点ですが、高品質且つコストパフォーマンスに非常に優れるものです。
▲20日分で非常に安価な国産サプリメント。まずはお試しならこちらがおすすめです。
▲お値段はかなり張りますが最高品質のサプリメントです。私には手が出ません…。
ちなみに、ギンコビロバ(イチョウ葉)と相性の良いサプリメント2つ
DHA
古来より魚を食べてきた日本人にとって魚に含まれる油であるDHAは必須であると言えます。魚を食べる機会が少ない人には特に摂取して欲しい。血行促進効果は科学的にもお墨付きで、メンタル改善にも効果が期待できます。
ホスファチジルセリン(PS)
脳機能の改善に極めて効果が高く、アメリカのホームドクターが認知症患者にまず勧めるのがホスファチジルセリンです。やや高価ですが、それだけ効果が高く極めて人気の高いサプリメントのうちの一つです。記憶力の増進やうつなどのメンタル改善のためにも推奨されます。
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